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レンタルオフィスとシェアオフィスの比較や違い

[投稿日]2016/08/16 / [最終更新日]2022/07/02

レンタルオフィスとシェアオフィスの比較や違いについて解説。費用やトラブルについても詳しく解説しております。

レンタルオフィスとは?

レンタルオフィスとはいったいどういうものでしょうか?レンタルオフィスは、基本的にすでに造作された比較的小さな個室のオフィスを月額でレンタルするというものになります。

レンタルオフィスのメリット

・自分専用のスペースを持つことができる

レンタルオフィスは自分専用の個室のため、他の人に利用されることはありません。よってデスクトップPCを設置することができますし、自分の荷物をいちいち持ち帰る必要はありません。

・造作をする必要がない

冒頭で書いたようにレンタルオフィスはすでに造作されたスペースをレンタルしますので、自分で造作する必要がありません。自分で造作するとなるとコストもそうですが、時間もかかりますので事業開始が遅れるというデメリットがありますが、レンタルオフィスではそういったことを回避することができます。

・許認可が必要な業種で開業ができる

ある業種(税理士・有料職業紹介業・宅地建物取引業など)では開業のために許認可をとるために、自分専用のスペースを持っていることが求められます。この場合、シェアオフィスでは自分専用のスペースを持つことができませんので、そういった業種においては許認可がとれませんので開業自体が難しいということになります。

レンタルオフィスのデメリット

・賃料が割高になる

レンタルオフィスのビジネスモデルは、そのオフィスの賃貸料以上の利用料を利用者に請求することによって収益を上げるというものです。自分が専用で借りる場合は、その借りた区画の賃貸料をすべて負担するということになりますので必然的に割高な利用料になることは避けられません。また、レンタルオフィス運営者が最初に造作する費用は、月々の利用料金にプラスされることになりますので、長期的に利用する場合はトータルのコストが高くなるというデメリットがあります。

シェアオフィスとは?

その一方でシェアオフィスは、基本的にフリーアドレスのシートを利用するというものになります。シェアオフィスによっては個別のブース席(個室ではないが自分専用のシート)を用意しているところもありますし、個別の部屋を用意しているケースもありますが、シェアオフィスという意味では上記のように自分専用の場所がないオフィスという考え方です。

シェアオフィスのメリット

・利用料が割安になる

レンタルオフィスのデメリットと逆になりますが、シェアオフィスはひとつのシートを複数の人で共有することになりますので、運営側が必要とする1シートあたりの売上を複数の人からあげるという形になります。よって1人あたりの利用料金は大幅に安くなります。これがシェアオフィスの最大のメリットになります。

シェアオフィスのデメリット

・各種セキュリティ

多くのシェアオフィスでは、フロア共有の無線LANを用意してありますが、あくまでも共有での仕様になります。ネットワークセキュリティを特に気にする業種の方、または通信量が多くネットワークスピードを特に気にする業種の方は注意が必要です。

また機密情報を扱うような業種の場合には、PCモニターを簡単に見ることができるという点には敏感になる企業も多いです。

さらに出入りする人のセキュリティも気になるところです。特に会員ではない方のドロップイン(一時利用)が多く行われているシェアオフィスでは、運営者もよく知らない人が出入りすることになりますので、情報の管理には注意する必要があります。

シェアオフィスとレンタルオフィスの比較

シェアオフィスを検討している方は、同時にレンタルオフィスも検討対象に入れている場合が多いようです。

レンタルオフィスとシェアオフィスの最も大きな違いは、前述のように個別の扉と鍵で区切られた1~2坪の専用スペースと共有で使用するフリーアドレスのシートと考えていただければわかりやすいです。完全なる専用スペースを確保できる点はメリットになりますが、1坪単位で計算をすると賃貸物件の数倍になってしまう場合もあるためレンタルオフィスの場合は、なぜそこに完全なる専用スペースが欲しいのか明確にした上での契約が望ましいと言えます。

月々の費用

東京都内のレンタルオフィスを複数箇所ピックアップした上で、どの程度の値段の開きがあるのか、シェアオフィスとの価格差がどの程度あるのか等を例なども交えて具体的な数字にしてみます。

また当社のシェアオフィスが入居している住所は東京都千代田区九段南になりますので、このエリアの賃料の相場についても掲載し、他のエリアとの比較の際にご活用ください。は、駅までの距離や坪数により大きく異なりますがだいたい下記のような状況になります(2014年12月現在)

九段南エリアの賃料相場(坪単価)

坪数 20坪〜30坪 30坪〜50坪 50坪〜100坪 100坪〜200坪 200坪以上
坪単価(共益費込) 約12.800円前後 約14,000円前後 約14,500円前後 約18,000円前後 約17,500円前後

レンタルオフィス月額利用料との比較

  ナレッジッソサエティのシェアおオフィス C社レンタルオフィス(六本木・青山) W社レンタルオフィス M社レンタルオフィス(上野) T社レンタルオフィス(神田)
月額基本料金 29,800円
※シェアオフィスメンバー
62,000円〜
※3㎡
65,000円 約35,000~85,000円
※3〜10㎡
48,000円〜
※2㎡〜

月々の基本料金については、シェアオフィスの方がコストメリットが高いことが多いです。一方で、この比較でのポイントは、レンタルオフィスは狭いながらも完全な個別スペースを有している点であることを忘れてはいけません。

また、その他事務所関連の諸費用などについても、各運営会社によって方針が異なるようです。光熱費や水道料金、電話代やFAX、コピー機、秘書サービスやインターネット回線の費用、会議室の利用代金など、料金に含まれているのかどうかは各運営会社に確認をする必要があります。

また、レンタルオフィスはやはり坪単価の高い地域にいけばいくほど価格の上昇比率が強い傾向がありますので、月々のランニングコストを基本料金部分だけで比較するとバーチャルオフィスと賃貸オフィスの比較よりはコスト差が縮んではいますが、やはり低いといえます。ただし、電話代行や大量の郵便物の転送、会議室の頻繁な利用、大量のプリントアウトやFAXなど、利用がよりアクティブに、より頻繁になればなるほど、利用コストが上昇していく点には注意が必要な点はバーチャルオフィスと同様でしょう。

  都内シェアオフィス平均(概算) 賃貸オフィス(共益費込)
(坪単価10,000円10坪計算)
ナレッジソサエティ
月額基本料金
(オプション等は別途)
約30,000円(東京都内平均) 100,000円 29,800円
※シェアオフィスメンバー
その他月額 電話代行/郵便転送/その他各種利用料金
※各会社の規約に準ずる
光熱費/水道代/インターネット回線費用等 電話代行/郵便転送/会議室利用/その他各種サービス料金
詳細はこちら

初期費用

バーチャルオフィスと賃貸オフィスの比較でも記載しましたが賃貸オフィスを利用する場合の初期費用はスタートアップの企業にとってはとても大きな出費になる場合もあります。

スタートアップから事業が軌道に乗り組織を大きくしていくまでの期間をどれくらいで想定しているかが重要です。
その想定期間が短期間であればあるほど、小さめの賃貸オフィスに多額の初期費用を払う費用対効果は低くなるとも言えるかもしれません。

以下に、初期費用として代表的なものを比較してみます。
※ただし、物件によって条件は大きく異なるため賃貸物件については物件紹介会社などに確認をお願いします。

項目 内容 賃貸オフィス ナレッジソサエティ
保証金/敷金 ・保証金として預けるお金
・退去時に原状回復分などを精算後、借主に返却
賃料の1~12ヶ月分 90,000円
礼金 ・物件オーナーへの謝礼金 賃料の1~2ヶ月分 不要
前家賃 ・入居時から月末までの賃料 賃料の1〜1.5ヶ月分 不要
前共益費 ・入居時から月末までの共益費 共益費の1〜1.5ヶ月分 不要
仲介手数料 ・不動産会社への手数料 賃料の1ヶ月分 不要
火災保険料 ・火災時のオーナーに対する損害賠償火災保険 1.5万〜15万円位 不要
保証会社利用料 ・近年は、保証会社の利用を条件にしてくるケースもあるが、条件がなければ不要 賃料の50%〜100% 不要
その他 ・鍵交換等が一般的 1~3万円前後 入会金:30,000円
合計   賃料6〜15ヶ月分 120,000円

シェアオフィスの利用を検討する場合には、バーチャルオフィスの利用よりもオフィス機能としての利用方法を一歩踏み込んで想像する必要があります。もっと具体的に言うと、シェアオフィスの場所を毎日通勤する場所と捉え、日々どのような仕事をその場所で行うかを想像するということです。そしてその想像を賃貸オフィスにも行うのが望ましいでしょう。最終的には、それらの形を得るために支払う対価が初期費用だと考えれば、適切な費用対効果かどうかの判断が可能かと思われます。

初期費用や月々の基本料以外の比較

項目 賃貸オフィス ナレッジソサエティ
内装費用 数十万円〜数百万円
※居抜きの場合は不要_/スケルトンの場合は高額
不要
オフィス備品購入費用 数万円〜数十万円
デスク・椅子・コピーマシン・コピー用紙・FAX・FAX用紙・電話機・ルーター・その他、必要に応じて機器備品は購入する必要有。
不要
ネット接続環境利用料 月2000円〜
※ 通信速度によりサービス料金も異なる
※ 地域や建物によって制限がある場合がある
不要
防犯設備・セキュリティ環境利用料 数千円〜
※ 自社で契約をした場合
※ オーナー導入済みの場合も有
不要
利用可能時間 24時間365日 8:00~22:00

 

この記事の執筆者

久田敦史

久田敦史

株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役

バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。

2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。

【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)

【メディア掲載・セミナー登壇事例】
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