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ネットショップの開業にバーチャルオフィスは向いている
長いことバーチャルオフィスの経営に携わっていますが、最近増えている質問がこちらです。
「バーチャルオフィスの住所でネットショップは開業できるのでしょうか?」
急速なインターネットの普及、そしてスマホやタブレット端末の登場はネットショップの開業ブームをもたらしました。スキマ時間を活用して自分の趣味でビジネスを始める人が増えているという話をあちこちで耳にします。また、「働き方改革」が広まるとともにサラリーマンの残業は減り、今までの残業時間を上手く活用して減った残業手当を稼ぎたいと考える人も現れているようです。さらに今般のコロナウイルスの感染拡大は、今までの消費行動を見直すことにもつながると考えられ、ネットショップの開業は今後さらに加速していくことが予想されます。こうした流れの中で注目を集めているのがバーチャルオフィスです。今回はバーチャルオフィスを利用してネットショップを開業することについて、私なりの考えをお伝えできればと思います。(なおここに書くことは私見でありますので、判断や行動につきましては自己責任でお願いいたします。)
ネットショップ開業までに必要なこと
ネットショップを開業する場合、店舗型のビジネスを始める場合と手続きなどで大きな違いは特にありません。個人事業主であれば最寄りの税務署に開業届を提出する。法人を設立するのであれば、定款の認証を受け、法務局で法人登記を行うなど。ただし、特定商取引法に基づき、下記の項目をホームページ上に公開する必要がありますので、開業する前にいろいろ考えておくべきことがあるでしょう。
特定商取引法に基づき表記 |
販売価格 |
送料 |
販売価格・送料以外に負担すべき内容及び金銭 |
代金の支払時期 |
代金の支払方法 |
商品の引渡時期 |
返品特約に関する事項 |
事業者の氏名又は名称 |
事業者の住所 |
事業者の電話番号 |
代表者氏名又は責任者氏名 |
ソフトウェアに掛かる取引の場合のソフトウェアの動作環境 |
事業所をどこにするか?
ネットショップを開業するにあたっては、ホームページ上に「特定商取引法に基づき表記」というページを作成しなければならず、そのページに事業者の氏名又は名称、事業者の住所、事業者の電話番号、代表者氏名又は責任者氏名を必ず記載しなければなりません。つまり、個人情報をネット上に公開したうえで開業しなければならないのです。その際に一番頭を悩ませるのは「事業所をどこにするか?」という点です。ネットショップの大きな魅力は店舗を構えるコストを抑えることが出来る点です。「自宅に居ながら開業できる」ということで「まずは週末の副業として…」、「軌道に乗るまでは自宅をオフィスにしたい」と考える人も多いのではないでしょうか。しかし、自宅で開業するということは自宅住所をホームページ上で公開しなければならないため、ここで立ち止まってしまう人が多いのも事実です。このようなときに検討していただきたいのがバーチャルオフィスの利用です。
自宅を事業所にすることのデメリット
自宅を事業所にすることは個人情報を公開するというデメリットだけではありません。例えば、開業をきっかけに自宅住所宛に大量のDMが届くようになったり、営業の勧誘が直接自宅を訪れるようになったりすることもあるようです。また、電話番号を公開したがゆえにビジネスとは関係ない電話が鳴りっぱなしになるなど、ビジネスにもプライベートにもマイナスになることも多いようです。このように自宅を事業所にしてネットショップを開業すると、ビジネスとは関係ないストレスを感じなくてはならないこともあるかもしれません。しかし、「ネットショップを開業するためだけに賃貸オフィスを契約するのもバカバカしい」という声も聞かれます。この意見にはおおむね同意します。
バーチャルオフィスを事業所にすることのメリット
それでは、自宅を事業所としたくない人がどのような形でネットショップを開業することがベストであるのか。私はバーチャルオフィスを利用することをおすすめします。バーチャルオフィスを事業所とした場合、自宅住所を公開せずに済む以外にも2つほど大きなメリットがあります。
住所を通じて顧客に安心感を与えられること
まずは、顧客に安心感を与えられることです。ネットショップは店舗がないため消費者はいろいろな面で不安を感じがちです。ホームページ上の住所を見た際、住所がマンションの号室だったり、そもそも全然知らない地域の住所だったり。これだけで買い物が不安になってしまう人もいます。また、用心深い人であれば住所をネットで検索をかけたりする場合もあるでしょう。このようなときにバーチャルオフィスの住所を利用していれば、まず最初にバーチャルオフィスの運営元のホームページがヒットするはずです。試しに「東京都千代田区九段南1-5-6」と弊社の住所を検索してみてください。弊社の会社概要のページがトップに来ると思います。「バーチャルオフィスってなんだ?」と感じる消費者もいるかと思いますが、「東京都千代田区」という住所はおそらく誰もが知っている住所であり、ビジネス街としての認知度も高いはずです。最終的には「ビジネスのために住所を借りているんだ」と納得してくれるはずです。それどころか、たとえバーチャルオフィスであってもオフィスと契約していることでビジネスの本気度を感じてくれたり、経営体質への不安なども解消されたりする場合もあります。バーチャルオフィスを利用することで、自分自身が自宅を公開せずに済むという安心感だけではなく、顧客に対しても安心感を与えるというメリットがあるのです。
03番号の取得や貸会議室の利用ができること
次に、独自の03番号が取得できたり、貸会議室の利用ができたりすることがメリットとして挙げられるでしょう。これだけインターネットが普及した現代においても、固定電話に対する信頼度は高いです。独自の03番号をビジネス用に取得していることはとても大きなメリットとなります。また、ネットショップであっても顧客との打ち合わせなどがどうしても必要となる場合もあります。もちろん自宅に招いて打ち合わせをすることもできなくはないでしょうが、特に異性間となったらこれは避けたいと思うでしょう。このような場合、会議室を併設しているバーチャルオフィスと契約していれば、打ち合わせに利用することが出来ます。なお、この2点に関してはすべてのバーチャルオフィスが提供しているサービスではございませんのでお気を付けください。(弊社ではそれぞれのサービスを提供しております。)
バーチャルオフィス選びの注意点
さて、ここまででネットショップを開業する際にバーチャルオフィスを利用することのメリットは何となく伝わったかなとは思いますが、「どのバーチャルオフィスを選べばよいのか?」という疑問を持たれている方も多いはずです。以前「東京のバーチャルオフィスを比較する際の17個のポイント」という記事をまとめています。こちらもご覧いただければと思いますが、今回はネットショップを開業という観点から3つに絞りました。
審査体制がしっかりしているか?
まず、一番に挙げたいのが審査体制が充実しているかどうかです。バーチャルオフィスを利用する上で一番大切なことは安く住所を利用できることではありません。バーチャルオフィスの住所を利用することで顧客に安心感を与えられることです。少なくとも不信感を与える住所を選んではいけません。バーチャルオフィスのなかには審査基準が緩く誰でも簡単な手続きで住所を利用できるようなオフィスもあります。しかし、このようなオフィスには反社会的な活動を行う団体が入居しやすいという大きなデメリットが存在します。自分が利用する住所を反社会的な活動を行う団体も利用していて刑事事件等に絡んだとなったら、同じ住所を利用している自分のビジネスにとってもマイナスになることは言うまでもありません。そのため、契約を検討するバーチャルオフィスの審査体制をしっかり確認しましょう。ちなみに当社は契約者の個人情報を確認する公的な書類の提出はもちろん、事業計画をまとめた書類の提出に加え、必ず契約者ご本人様と対面での面談を実施しています。入会前には「審査が厳格すぎる」というお声も多く頂戴しますが、入会後は「審査基準がしっかりしているから安心してビジネスに専念できる」という声に変わっていきます。当社の審査体制については以下をご覧ください。
突然の来客に対応できるか?
次に重視すべきは突然の来客に対応できるかどうかです。ビジネスを行っていれば、当然ながら顧客が意図せず尋ねてくることもあります。このような場合、無人営業のバーチャルオフィスであれば対応することは難しいでしょう。ホームページ上の住所を実際に訪ねてオフィスが無人だったとなれば、顧客はどのような印象を持つでしょうか。少なくとも良い印象を与えることは出来ません。そのため、たとえバーチャルオフィスであってもスタッフが常駐するなどして突然の来客に対応できるオフィスを選ぶことをおすすめします。ちなみに当社は祝祭日と年末年始(12月29日~1月3日)以外はすべて営業日であり、朝9時から夜10時までスタッフが常駐しております。さらには受付のエントランスの設置している端末から会員様のお電話番号に直接お電話いただくことが可能ですので、大切なビジネスチャンスを逃すということを避けることが出来るかと思います。当社の来客対応についてはこちらをご覧ください。
会議室の種類は豊富か?
最後に、会議室の種類が豊富かどうかも重視すると良いかと思います。そもそもすべてのバーチャルオフィスが会議室を提供しているわけではありません。また、シェアオフィスやレンタルオフィスを同時に経営しているオフィスのなかには、バーチャルオフィスのプランでは会議室がご利用いただけないケースなどもあります。当社ではバーチャルオフィスの会員様でも有料の会議室をご利用いただけることに加え、その会議室の種類が大変豊富です。また、1日2時間までご利用いただけるフリーシートのご用意もありますので、急な来客対応や短時間の打ち合わせなど半個室タイプのシートが適した場面でご利用いただけます。もちろん個室の会議室も2名利用から18名利用まで様々なタイプのお部屋をご用意しておりますので、ご覧いただければと思います。
ネットショップ開業はナレッジソサエティで実現しましょう!
ネットショップ開業でバーチャルオフィスを利用することのメリットは自宅住所を公開しないで済むという消極的な理由に留まりません。しっかりとしたバーチャルオフィスを選べば、顧客に対する信頼感を高め、自らのビジネスをより高いレベルに引き上げることが可能になります。そのためには、審査体制がしっかりしているか、突然の来客に対応できるか、会議室の種類は豊富か、この3点を中心にバーチャルオフィスを見極めてください。ナレッジソサエティでは、東京都千代田区にある銀行のビルの住所をご利用いただけます。まずは、一度内覧にお越しいただければと思います。