この記事では、起業アイデアについて以下のような内容を解説しています。
- 起業アイデアの出し方・考え方
- 起業アイデアで失敗しないためのポイント
- おすすめの起業アイデア
- 起業アイデアの成功例
- 起業アイデアでよくある質問
起業の成功を大きく左右する要因が、起業アイデアです。
経営者がどんなに優秀でも、起業アイデアに穴があれば成功は難しいでしょう。
また、個々の目的によっても適切な起業アイデアは異なります。
本記事の内容を確認して「どのように起業アイデアを考えるか」や「どのような起業プランがおすすめか」などを判断してみてはいかがでしょうか。
目次
起業に興味がある4人に1人はアイデアがない
現在は、個人事業の開業や法人設立を視野に入れている方も多いです。
しかし、起業に興味があっても実際に行動に移せない方がいます。
特に、起業アイデアがないことを理由に、起業に踏み切れない方が多いようです。
日本政策金融公庫による「2023年度起業と起業意識に関する調査」では、起業関心層がまだ起業していない理由として、以下の結果が出ています。
起業していない理由(上位5つ) | 割合 |
自己資金が不足している | 48.8% |
失敗したときのリスクが大きい | 32.1% |
ビジネスのアイデアが思いつかない | 31.0% |
十分な収入が得られそうにない | 22.6% |
業務の運営に必要な知識・ノウハウの不足 | 20.0% |
起業に関心がある方の31%が、事業アイデアがないことを理由に起業していないそうです。
このように聞くと「起業アイデアを考えるハードルが高い」と感じる方もいるでしょう。
しかし、起業アイデアの考え方を把握すれば、決して大きなハードルではありません。
また、起業家の全員が完璧なビジネスプランで事業を始めているわけではありません。
実際に事業を経験しながら事業プランをブラッシュアップできるため、まずは行動してみることが重要です。
成功する起業アイデアの出し方・考え方10選
起業準備で最初に行うべきことは、起業アイデアの決定です。
決定した起業アイデアが事業の指針となります。
しかし、最初から完璧な起業アイデアを見つける必要はありません。
起業アイデアは事業運営を通じてブラッシュアップでき、完璧を求めすぎると行動に移せなくなります。
ぼんやりとしたイメージや不完全なプランでも問題ないため、まずは気軽にアイデアを出しましょう。
ここでは、起業アイデアの出し方・考え方を紹介します。
質より数を重視
起業アイデアを考える際は、質よりも数を重視しましょう。
実現性や成功確率は気にせず、思い付いたアイデアをどんどんアウトプットします。
ありふれたアイデアを工夫するだけで、成功できる事業プランに変わることも多々あります。
また、穴がある起業アイデアでも、成功のヒントが隠れている可能性があるでしょう。
最後に「比較・検討」や「掛け合わせ」「取捨選択」などでアイデアを精査すれば、質が高く独自性のある事業プランに繋がります。
さらに、数を重視すれば起業アイデアを見つけるハードルが下がり、ビジネスの考え方も身に付くでしょう。
多くの案を出す中で、自分の得意分野や興味のある分野を把握できる可能性もあります。
アイデアを視覚化
起業アイデアを考えたら、紙やテキストファイルで視覚化しましょう。
アイデアを視覚化すれば情報の整理ができ、比較・検討や掛け合わせなどもしやすいです。
また、起業アイデアはふとしたときに思い付くケースも多いです。
しかし、頭をよぎっただけのアイデアは、気付かぬうちに忘れる可能性もあります。
そのため、アイデアが浮かんだら視覚化して、情報を整理することをおすすめします。
掛け合わせ・取捨選択を実施
個々の案は平凡でも、掛け合わせや取捨選択によって独自性のあるアイデアが生まれることがあります。
まずは掛け合わせの考え方を紹介します。
- 数を重視して出した複数の案を組み合わせて1つのサービスを生み出す
- 「市場×スキル」や「ニーズ×手法」などから1つのアイデアを策定 など
また、以下のように取捨選択を行う考え方も大切です。
- 思いついた案から特定のサービスのみを抽出
- 特定地域に特化してサービスを提供
取捨選択を行うと市場が狭まりますが、特定の層に刺さるサービスを作りやすくなります。
また、ペルソナを設定しやすいので、より具体的な事業計画を作れるでしょう。
不便・不満に着目
ビジネスの多くは「人の不便を解決」もしくは「人の人生をより良くする」ことで成り立ちます。
自分の過去の不便・不満を掘り起こしてみましょう。
また、普段の生活で不便・不満を感じた際に「どのように解決できるか」を考えると、新たな起業アイデアが見つかるきっかけとなります。
自分だけでなく、友人や家族の経験を聞くことも大切です。
多くの方が不便・不満に思っていれば、それだけ需要が高いビジネスになり得るでしょう。
自分の興味・得意に着目
自分の興味や得意分野を起業アイデアに落とし込む方法もおすすめです。
このような分野なら、業界に関する情報やイメージを持っているので、スムーズに起業準備を進められます。
事業に対するモチベーションも高められるでしょう。
また、得意分野ならスキルや経験を活かせるため、大きな差別化要因となります。
ただし、感情や理想だけで起業するのは注意が必要です。
顧客の視点で考え、ビジネスとして成り立つかを判断しましょう。
既存のビジネスをベースにする
完全に新規のアイデアを見つけるのは簡単ではありません。
まずは既存事業をベースにアイデアを確立する方法もおすすめです。
既に成功している事業への理解を深めれば、自分に合った働き方が分かります。
また、既存のビジネスには必ず成功している理由が存在し、1つ工夫を加えれば十分に差別化も可能です。
新たなアイデアが思いつかない場合は、興味のある分野で成功している企業のビジネスモデルを比較・分析してみてはいかがでしょうか。
トレンドに着目
トレンドを踏まえて起業アイデアを考えることも重要です。
トレンドとは、言い換えると「人々の需要」です。
需要が高いビジネスに参入すれば、起業の成功確率は高まります。
ただし、トレンド性が強すぎると長期間事業を存続させる難易度が上がります。
一例を挙げると、2018年にはタピオカドリンクが日本中で流行しました。
そのタイミングでタピオカドリンクを販売する店舗が急増しましたが、現在は多くが姿を消しています。
もちろん短期的なトレンドに乗り、事業形態を変えながら成功を目指すという考えもあります。
しかし、すべての事業で成功を続ける難易度は非常に高いです。
そのため、長い将来にわたって需要が続く業界を見つけることが理想といえます。
海外の成功例に着目
海外の成功例に目を向けるのもおすすめです。
誰よりも先に日本で展開できれば、1つの成功パターンとなります。
ただし、海外で成功した要因が日本にはない可能性があるため要注意です。
成功の背景や消費者の傾向を適切に把握しましょう。
「日本でも成功できそうか」を念頭に置いて、海外ビジネスに目を向けてみてはいかがでしょうか。
SNSを活用
以下のようにX(旧Twitter)やInstagramといったSNSを活用すると、起業アイデアが見つかるきっかけとなります。
- トレンドの把握
- 起業家・実業家が発信した情報を収集
- フォロワーに意見をもらう
SNSはマーケティングでも活用できるので、早い段階から身近な存在にしておきましょう。
フレームワークを活用
以下のようなフレームワークを活用すると、起業アイデアが見つかるきっかけになります。
- マンダラート:中心となる1つのテーマから8つの関連事項を展開してアイデアを整理する手法
- SCAMPER法:1つの物事を「代用」「応用」「修正」「転用」などの視点で改善・発展させる手法
- ペルソナ分析:具体的な想定顧客(ペルソナ)を設定する手法
フレームワークを活用すれば、視覚的にアイデアを整理できます。
異なる視点からアイデアを考えることもできるため、ぜひ活用してみてください。
起業アイデアで失敗しないためのポイント7選
ここでは、起業アイデアで失敗しないためのポイントを7つ解説します。
自信のある起業アイデアでも、事業を始めたら失敗というケースもあります。
最悪の場合、経済的なリスクを被る可能性もあるので、ここで紹介したポイントを踏まえてアイデア探しをしましょう。
低資金で開始できる起業アイデアを選択
低資金で始められる起業アイデアがおすすめです。
低資金で事業を始める主なメリットは以下の通りです。
- 万が一失敗しても損失を抑えられる
- 資金繰りに余裕が生まれる
- 副業起業にも向いている など
小規模で事業を始めて、成功とともに徐々に規模を拡大していきましょう。
小規模で始められる事業の特徴は以下の3つです。
- 従業員を雇わない
- 自宅でも開業できる
- 特別な設備を必要としない
このように初期資金を抑えた小規模なビジネスを「スモールビジネス」といいます。
スモールビジネスについては「スモールビジネスとは|メリット・デメリットや成功例、おすすめアイデア8選を解説」で解説しています。
ターゲットを明確化
ターゲットを明確にして起業アイデアを練りましょう。
中には「幅広いターゲットを狙った方が市場が広がり有利」と考える方もいるでしょう。
確かに、市場が極端に狭いと十分な売上を得られない可能性があります。
しかし、幅広い消費者を狙ってターゲットが曖昧になると、サービスの内容も曖昧になる恐れがあります。
その結果、明確に需要に沿った別のサービスに消費者が流れるので要注意です。
ターゲットを明確化するには、想定の消費者となる「ペルソナ」を決定しましょう。
ペルソナの設定の一例を紹介します。
- 氏名:鈴木太郎
- 性別:男性
- 年齢:36歳
- 居住地:東京都千代田区
- 職業:自動車メーカー勤務(課長)
- 家族構成:妻(専業主婦)と子供1人、ペットに犬を飼っている
- 年収:800万円
- 休日の過ごし方:子供が入っている野球チームの手伝い
- 悩み:マンションの購入を検討しているが、手続きや選び方、相場が分からない
ニッチな分野に着目
ニッチな分野を狙うのも1つの手です。
ニッチなビジネスは、サービスに特徴を付けやすく、競合も少ない点が魅力です。
現在はインターネットの普及により日本全国を販売エリアにできる点も、ニッチな分野がおすすめの理由といえます。
反対に、市場が大きく競合が多い業界(レッドオーシャン)に参入すると、既に立ち位置を築いた大手企業と競争しなければなりません。
大手企業からシェアを獲得する難易度は非常に高いため、成功は難しいでしょう。
ただし、ニッチすぎる市場には注意が必要です。
ニッチすぎて消費者がいない場合、日本全国が販売エリアであっても売上には限界があります。
入念に市場調査を行い、ビジネスとして成り立つと判断した場合に事業計画の作成に移りましょう。
余裕を持った資金計画を策定
資金不足が原因で廃業するケースは非常に多いです。
事業計画でギリギリの資金計画を立てた場合、万が一黒字化が遅れると資金不足に陥る可能性があります。
希望的観測ではなく、うまくいかない可能性を視野に入れ、余裕を持った資金計画を立てましょう。
想定売上や費用、借入の返済額を求め、具体的にいくらの資金が必要かを算出してください。
事業の運転資金だけでなく、当面の生活費を踏まえて資金を確保することが重要です。
また、資金調達には様々な方法があるので、メリット・デメリットを踏まえて自分に合った選択をしてください。
詳しくは「起業時の主な資金調達方法│特徴やメリット・デメリット、成功のポイントをわかりやすく解説」で解説しています。
▼参考記事
起業に必要な資金はいくらか│平均や資金調達の方法、資金ゼロでの起業等について解説
柔軟に事業計画の軌道修正を行う
起業アイデアをもとに具体的な事業計画を作成します。
起業に必須の事業計画ですが、最初に定めた目標に固執しすぎる必要はありません。
実際に事業を進める中で新しい課題や需要が見えるケースも多いため、都度軌道修正することが重要です。
リーンスタートアップで仮説検証
起業アイデアが浮かんだら、どのように形に落とし込むかを考えます。
その際は「リーンスタートアップ」での仮説検証がおすすめです。
リーンスタートアップとは、マネジメント手法の1つです。
新たなビジネスを立ち上げる際に、最初から大規模なコストを投入せず、最低限の機能を持った試作品を短期間で作ります。
試作品に対する顧客の反応を集め、ブラッシュアップを行う流れです。
試作品には余計な機能を盛り込みすぎず、あえてシンプルにして検証します。
高い評判を得られなかった際の問題点を見つけやすいためです。
検証の結果、軌道修正や根本的な変更が生じる可能性もあるでしょう。
ただ、この段階で軌道修正できれば、最終的にコスト・時間の削減に繋がります。
ビジネスコンテストの活用を検討
起業アイデアを考えたら、ビジネスコンテストへの参加も検討しましょう。
ビジネスコンテストとは、新規事業の立ち上げを目指す方などの起業アイデアを競うコンテストです。
起業前にビジネスコンテストに参加するメリットは以下の通りです。
- 事業計画をブラッシュアップできる機会となる
- 人脈を作れる
- 賞金や起業支援を得られる場合がある など
ビジネスコンテストは各都道府県や市区町村でも開催されているため、起業する地域の情報を確認しましょう。
ビジネスコンテストについては「おすすめのビジネスコンテスト(ビジコン)一覧!概要や起業アイデアの出し方を解説」で詳しく解説しています。
おすすめの起業アイデア15選【自宅開業可能あり】
ここでは、おすすめの起業アイデア15選を紹介します。
自宅・オンラインや低資金で始められる起業アイデアも多いため、ぜひ参考にしてください。
ネットショップ運営
ネットショップの運営とは、仕入れ・製造した商品をインターネットを通じて販売するビジネスです。
実店舗を持たないため、家賃や人件費を削減でき、全国のユーザーをターゲットにできます。
市場規模も拡大傾向なので、ニッチな商品でも勝負しやすいでしょう。
ただし、店舗の内装や接客での差別化ができないため、商品の写真や紹介文といった少ない要素を工夫する必要があります。
また、一言でネットショップといっても様々な形態があり、中にはWeb制作の知識を要するものもあります。
ネットショップの開業については「個人でネットショップを開業する流れ│必要な手続きやおすすめの販売方法などを解説」で詳しく解説しています。
Webライター
Webライターとは、Webサイトに掲載される記事を執筆する仕事です。
現代はWebサイトから情報を得る方が増えており、活躍の場は広がっています。
パソコン1台で作業ができ、専門的な知識なしで受注できる案件もあるため、参入障壁が低いです。
スモールスタートで女性や学生でも始めやすい職種といえます。
また、働く中でSEOやサイト構築などの知識を得られる点も魅力です。
ブログ運営との相性も良く、2つの収入源を得ることでリスクヘッジも可能です。
一方、参入障壁が低い分、競争も激しい点に注意しましょう。
特定分野のスキルや実績がないと単価が上がらない恐れもあるため、日々学ぶ意識が重要です。
ブログ運営
自分のブログを開設して広告収入やアフィリエイト収入を得る手法です。
- アフィリエイト:ブログで紹介した商品・サービスが掲載したURL経由で購入されると報酬が生じる稼ぎ方
レンタルサーバーと独自ドメインの取得費・維持費のみで始められ、興味のある分野を活かしやすい点が魅力です。
また、ストック型のビジネスのため、稼働を止めても収入が生まれ続ける可能性があります。
ただし、報酬が安定して発生するまでには数ヶ月単位の時間が必要です。
まずは副業でコツコツと始めるのに向いているビジネスといえます。
プログラマー
プログラミング言語を用いて、コンピュータープログラムやソフトウェア、アプリケーションを制作する仕事です。
大きく以下の2つの方法でマネタイズが可能です。
- クライアントから依頼された成果物を納品
- 制作したアプリケーションを販売(有料販売or広告の掲載)
市場規模が拡大傾向にあり、専門性が高い分、報酬も高額な傾向にあります。
1人での起業であれば自宅で始められるため、スモールスタートにも適しています。
一方で、専門的な知識がない場合、1人での起業は難しいです。
まずは実務経験やスクール、独学などでプログラミングスキルを習得する必要があります。
▼関連記事
アプリ開発の起業で成功するには?成功例や失敗の原因、収益化の方法などを解説
動画制作
クライアントから提供された画像や音声を編集して1つの動画にする仕事です。
現在、動画コンテンツの市場は拡大傾向にあり、高性能な編集ソフトも多いため、起業のハードルは決して高くありません。
動画の種類によっても異なりますが、単価の目安は10~20万円程度です。
動画制作に慣れ、高度なスキルを身に付けられれば、高収入も目指せるでしょう。
ただし、現在は誰でも簡単に動画を作れる編集アプリもあり、参入障壁が下がっています。
これはメリットでもありますが、裏を返せば競合が多いことを示します。
クライアントの信頼を勝ち取り案件を受注するには、差別化や学び続ける姿勢が重要です。
Webサイト制作
企業や個人事業主のWebサイト(ホームページ)を制作する仕事です。
定期的なメンテナンスやサポートを請け負えば、長期的な取引も可能です。
仕入れが不要で初期費用も抑えられるため、低リスクな起業アイデアといえるでしょう。
また、パソコンがあれば場所・時間を選ばずに作業できる点も魅力です。
一方、起業にはWeb制作のスキルが必須です。
一度業界を経験してから独立するケースも多いため、初心者がいきなり稼ぐのは難しいでしょう。
また、SEOといったWeb制作以外のスキルも求められます。
Webサイト制作で起業したい方は、一度業界に就職するか、独学・スクールでスキルを得てから行動しましょう。
代行業
代行業とは、企業や個人の行動を代行する職業です。
一例として、以下のようなものが存在します。
- 家事代行
- 墓参り代行
- 買い物代行
- ペットシッター
- 運転代行
- 退職代行
- 営業代行 など
誰でも取り組める業務もあるため「自分に何ができるか」を踏まえて選択しましょう。
事業のノウハウが蓄積されたら、従業員を雇って規模を拡大しやすい点も魅力です。
レンタル業
以下のような商品をレンタルして代金を得るビジネスモデルです。
- アクセサリー
- 衣類
- 自動車
- 専門機器
- スペース など
現在は「物を購入」ではなく「物をシェア」という考え方も多いです。
人気のある商品を仕入れられれば、その後の費用を抑えつつ利益を上げられます。
ただし、仕入れ時にまとまった費用を要し、商品によっては保管場所が必要となるケースもあります。
飲食業
顧客に対して飲食物を提供する起業アイデアです。
常にニーズがあり、誰でも参入できる点が魅力の1つです。
また、InstagramやTikTokなどのツールが広がっているため、従来よりも戦略的なマーケティング戦略を取れます。
一方、競合が多く初期費用も高額になりがちです。
上述した「スモールビジネス」には当てはまりにくいため要注意です。
初期費用を抑えたい場合は、店舗型ではなくキッチンカーなどで始めることも検討しましょう。
スクールビジネス
スキルや知識を持つ人が教室を開き、受講生から年会費や入会費などを得る仕事です。
- 英会話教室
- プログラミング教室
- 音楽教室
- 投資教室
- 料理教室
- 書道教室 など
スクールビジネスのメリットは、得意分野を仕事にできる点です。
スクールのジャンルに決まりはないため、専門知識を活かしやすく、他者との差別化もしやすいです。
現在は、Zoomなどのツールを使えばオンラインで完結できるケースが多い点も魅力です。
固定費を抑えられ、全国から生徒を募集できます。
一方、スクールビジネスの中には、店舗が必要なケースも存在します。
具体的には「料理教室」や「茶道」といった、目の前での実践が必要なジャンルです。
店舗が必要だと固定費が増え、募集地域にも制限がかかるため、より入念な事業計画の策定が重要となります。
アパレル
アパレル業界で起業する方法です。
- 自分のアパレルブランドを立ち上げる
- セレクトショップを立ち上げる
現在はアパレル起業もオンラインで完結できる環境です。
ECショップを通じて衣類を購入する層も増えているので、狙い目の起業アイデアといえます。
アパレル企業については「アパレル起業・独立で成功するには│個人で立ち上げる流れや方法、費用などを解説」で詳しく解説しています。
コンサルタント
コンサルタントとは、特定分野の助言や指導を行い、クライアントの問題解決や発展をサポートする仕事です。
- 経営コンサルタント
- ITコンサルタント
- キャリアコンサルタント
- 投資コンサルタント など
コンサルタントは自分の専門分野を活かしやすい点が魅力の1つです。
前職や専門スキルを活かしやすいでしょう。
また、中・長期的な契約になるケースも多く、一度顧客を得たら安定した収入を望めます。
さらに、自宅で起業でき、専門的な設備も不要なので利益率も高いです。
一方、コンサルタントで成功するには、専門性の高い知識や経験、洞察力が必要です。
顧客の獲得も簡単ではないため、人脈やSNSなどを最大限に活かしましょう。
コンサルタントの起業については「コンサルタントとして起業する方法とは│メリットや成功のコツ、開業の流れを解説」で詳しく解説しています。
オンラインサロン
オンラインサロンとは、Webサイトを通じて主催者と会員がやり取りできるコミュニティのことです。
主な収入源は、会員の月額料金や入会金などです。
写真や動画を投稿する場や、ファンクラブのように特定の話題の情報交換を行う場にも利用されます。
オンラインサロンは通常月額制で運営されるため、一度集客できれば継続的な収入を得られます。
また、会員数が増えれば収入も青天井である点も魅力です。
一方、オンラインサロンのデメリットとして、集客の難しさが挙げられます。
属人性が非常に高いので、過去の実績や肩書きなどが重要となります。
また、会員が退会しないための取組みも大切です。
コンテンツの質の向上や、頻繁な情報発信などが重要となります。
配信者
以下のような媒体でオンライン配信を行い、投げ銭や案件報酬などを得る仕事です。
- YouTube
- TikTok
- ポコチャ
- イリアム など
現在はライブ配信で投げ銭を行う文化が根付いてきました。
また、配信の形態も「ゲーム」「歌」「雑談」など様々です。
自分の得意分野を活かしてファンを獲得できれば大きく稼げる可能性があります。
また、ファンを獲得できれば、インフルエンサーとして活躍できる可能性もあるでしょう。
ただし、数多くの配信者がいる中で自分のファンになってもらうことは簡単ではありません。
視聴者層や世間のニーズなどを踏まえて、戦略的かつ長期的な視点で取り組む必要があります。
フランチャイズ
フランチャイズとは、既存ビジネス(本部)のブランドやノウハウを使用して起業する方法です。
既に成功しているノウハウを利用できるため、ビジネスの知識が少なくても始めやすいです。
また、有名企業のブランド名を使えるので、集客も比較的容易といえます。
ただし、売上や利益の一定額をロイヤリティとして本部に支払う必要があります。
また、最初からマニュアルが整っており、事業運営の自由度が低い点にも注意してください。
成功している起業アイデアの例
前述した通り、既存のビジネスアイデアを参考に事業プランを立てる選択もおすすめです。
ここでは、参考として4つの起業アイデアを紹介します。
ランサーズ|自身の苦労に着目した例
ランサーズとは、クラウドソーシングサービスを提供している企業です。
仕事を発注したい事業者と、仕事を受注したいワーカーの仲介を行って収入を得ています。
ランサーズの代表者である「秋好陽介氏」は、学生時代に個人事業主として受注者の立場、就職後は発注者の立場を経験しています。
発注者の立場で、フリーランスに依頼した方が高品質・低コストで依頼できるにもかかわらず、会社での稟議が下りなかった経験から、ランサーズの起業アイデアに繋がりました。
フリーランスの人口増加も相まって、現在では年商20億円以上の企業となっています。
このように、過去の経験から生まれた「不便」の解決は、有力な起業アイデアが生まれるきっかけとなるでしょう。
PACPORT|生活スタイルの変化に着目した例
PACPORTとは自動受取型のloT配達ボックスサービスです。
現在はネットショップ利用者の増加により、ドライバーの人手不足が問題となっています。
その中で、ドライバーの再配達の負担は非常に大きなものです。
また、電子決済の増加により、対面せず商品を受け取る機会も多いでしょう。
上記の生活スタイルの背景にマッチしたサービスがPACPORTであり、ドライバーの負担を減らしつつ、非対面かつ安全に荷物の受渡しが可能となりました。
このように、人々の生活スタイルの変化に着目すると、前例がない独自性の溢れた起業アイデアが浮かぶきっかけとなります。
キッズライン|女性が持つ視点に着目した例
キッズラインの事業内容の1つが、ベビーシッターと子供を預けたい両親をマッチングするサービスです。
2014年にサービスが開始され、300,000人以上の子供をサポートした実績があります。
共働き世代の増加によって今後も需要が伸びる業界といえるでしょう。
キッズラインは、代表者の経沢香保子氏が3回の出産を経て、自らの育児経験から生まれたビジネスモデルです。
女性である強みを活かしたビジネスアイデアである点が大きなポイントといえます。
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日本の女性起業家の成功例10選!成功のポイントや女性起業の現状とは?
愛犬のお散歩屋さん│愛犬の散歩中にアイデアを発見した例
愛犬のお散歩屋さんは「株式会社JTL」が運営するペットシッターサービスです。
創業者の古田弘二氏は、勤めていた会社を53歳で早期退職し、愛犬の散歩中に犬の散歩を依頼されたことがきっかけとなり、事業化を行いました。
立ち上げ初期は犬を飼っている家庭にポスティングして集客を行ったようです。
現在はフランチャイズ契約を中心に全国約70店舗まで事業を拡大しました。
自身の身近な行動からアイデアを見つけ、スモールスタートで起業した例といえます。
起業アイデアを出したら事業計画書を作成しよう!
具体的な起業アイデアが決まったら、事業計画書の作成に移りましょう。
事業計画書とは、今後どのようにしてビジネスを展開するかをまとめたものです。
事業の内容はもちろん、資金計画や人材計画まで詳細に記載します。
起業アイデアを事業計画書に落とし込むことで、本当にビジネスとして成り立つのかの判断ができます。
起業アイデアの段階では曖昧な要素も具体的に決められるため、必須の起業準備です。
事業計画書については「起業時に作成する事業計画書とは~書き方や目的フォーマットをわかりやすく紹介~」で詳細に解説しています。
バーチャルオフィス・レンタルオフィスも検討!
起業アイデアを最大限に生かすためにも、バーチャルオフィスやレンタルオフィスの活用がおすすめです。
- バーチャルオフィス:事業で利用できる住所をレンタルできるサービス
- レンタルオフィス:デスクや机など必要な備品が揃ったオフィスをレンタルできるサービス
バーチャルオフィスやレンタルオフィスの活用によって、信頼性のある住所を利用できます。
第三者からの信頼度が向上し、機会損失も防止できるはずです。
また、賃貸オフィスと比較して安価に利用できるため、小規模な事業者が契約しやすい点もメリットです。
東京都千代田区の「ナレッジソサエティ」では法人登記のできるバーチャルオフィスを4,950円で~利用できます。
銀行所有のビル名で登記ができ、全国的に信用されるプロフィールを作れるため、ぜひチェックしてみてください。
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バーチャルオフィスとは?メリット・デメリット・よくある誤解についての解説
レンタルオフィスとは?定義・メリットとデメリットの解説
起業アイデアに関するよくある質問
ここでは、起業アイデアに関するよくある質問にご回答します。
50代・60代におすすめの起業アイデアはある?
50代・60代の起業でおすすめの起業アイデアは、以下の要素を押さえているものです。
- 培った専門知識を活かせるアイデア
- 老後資金に手を付けない小規模なアイデア
- 体力面で不利にならないアイデア
一例を挙げると「コンサルタント」や「スクールビジネス」「不動産業」などが挙げられます。
詳しくは「シニア起業で成功するには│成功例や助成金、メリット・デメリット、成功のポイントを解説」で紹介しているため、ぜひご覧ください。
20代におすすめの起業アイデアはある?
以下の要素を押さえて起業アイデアは、20代にもおすすめです。
- 資金力がなくても始められるアイデア
- 流行を取り入れたアイデア
20代の起業は、万が一失敗しても再就職や再挑戦をしやすい点が魅力です。
人脈や経験の少なさといったデメリットはありますが、若さという強みを活かせれば十分に成功を目指せるでしょう。
20代の起業については「20代の脱サラ起業は成功できるか│メリットや年齢の割合、おすすめの職種を解説」で詳しく解説しています。
女性におすすめの起業アイデアはある?
女性起業は、男性にはない視点を持っている点や、女性向けの事業支援を受けられる点が強みです。
起業アイデアを考える際は、以下の点に着目しましょう。
- 女性ならではの視点を活かせるか
- 女性ならではのスキルを活かせるか
- 起業の目的(家事育児との両立・プライベートの充実など)を達成できるか
もちろん男性と同じ土俵でビジネスを展開して成功している起業家も存在します。
女性の起業については「女性が起業しやすい職種11選│成功例や助成金・セミナー、注意点も紹介!」で詳しく解説しています。
会社はどのように設立すればいい?
会社設立の流れは大きく以下の通りです。
- 1.起業準備
- 2.定款の作成
- 3.定款認証(株式会社のみ)
- 4.資本金の振込み
- 5.法人登記
一言で「会社設立」といっても、株式会社と合同会社で手続きが異なります。
また、株式会社と合同会社ではそれぞれメリット・デメリットもあるため、どちらの企業形態を選択すべきかを慎重に判断しましょう。
一方、個人事業主として開業する場合は、管轄の税務署に対する開業届の提出のみで起業手続きが完了します。
▼関連記事
株式会社とは?仕組みやメリット・デメリット、設立方法などを簡単に解説
合同会社とは?株式会社との違いや設立のメリット・デメリットをわかりやすく解説
まとめ
今回は、起業アイデアの出し方・考え方やおすすめの起業アイデアなどを解説しました。
起業アイデアは最初から完璧なものを求めず、まずは数を重視して考えましょう。
また、一から起業アイデアを考えるのではなく、既存のビジネスモデルを参考にするのもおすすめです。
完全新規のアイデアを見つけるより、人気のビジネスに自分なりの独自性を加えた方が効率的といえます。
ビジネスを始めてから軌道に乗るまでの期間は、人によって大きく異なります。
「中々起業アイデアが浮かばない」と焦る必要はありません。
自分にできる行動から始め、少しずつアイデアを膨らませてビジネスモデルを明確化しましょう。
この記事の執筆者
久田敦史
株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役
バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。
2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。
【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)
【メディア掲載・セミナー登壇事例】
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