セミナーを最大限に活用する
起業準備中や起業したばかりのタイミングなどにおいて、セミナーへの参加は一度は考えたことがある人も多いかもしれませんが、活用の方法としては「学ぶ場としてのセミナー」と「集客の場としてのセミナー」、つまりは会場において聴衆者としての参加か、講演者としての参加かという大きな2つの領域があります。
それぞれ、その目的な意味合いが大きくことなるわけですが、一般的に考えればまずは聴衆者側としての参加可能性の方が高いといえます。
学び目的でのセミナー参加
特に起業したばかりの起業家にとってはいろいろと不安なことやわからないことが多く、結果的には迷いが多いということにつながるわけですが、このような際に不安を取り除くためにすることができる行動は非常に限られています。
自分で調べたり、専門家に依頼したり、というケースが多いとは思いますが、前者は非常に多くの時間がとられ、後者は非常に大きなお金がかかってしまうことも多々あるでしょう。
そのような際に利用することができるのがセミナーです。
特定領域のトピックスに関して専門家が登壇し、大多数を相手に話をしてくれたり、質疑応答に答えてくれたりしてくれるような場所ですね。
大きなコスト負担もかからずに専門家の話を聞くことによって抱えているような問題が解決する手段や術がわかったりする場合も多く、活用をしない手はないと言えます。
セミナーと講演会は何がどう違う?
よくセミナー募集の告知などをネット上でも目にすることがありますが、その中でも「セミナー開催」と記載されている場合と「講演会開催」と書かれている場合の2パターンがありますよね。
この2種類、言い方が違うだけで意味は一緒なんじゃないの?と思われるかもしれませんが、実はそれぞれに内容が異なっています。
起業家の間でもセミナーが盛んに開催されておりますが、意味をしっかりと理解して自分の目的に合った場を選びたいところです。
セミナー以外にもたくさんある!催し事の種類
一般的に人が大勢集まるような催し事にはイベントや講演会という名目で開催されることが多いですが、実際には以下6つの種類があり、それぞれに内容も少しずつ変化しています。
会議
2人以上の人物が集まって仕事に関する打ち合わせを行うこと。
分科会
ひとつのプロジェクトの中でもさらにグループ分けをしてそれぞれの担当者が課題について議論したり研究すること。
講演会
講演者が大勢の人の前で演説すること。
シンポジウム
決められたテーマについて講演者と聴衆が意見を述べ合いながら最終的にひとつの結論を導き出すこと。
ワークショップ
専門家の意見を聞きながら仕事を進める作業場。仕事場。
セミナー
特定のテーマに対して聴衆とコミュニケーションをとりながら議論を重ねていく場所。教養を高めるひとつの方法としても用いられている。
セミナー本来の目的とは
これらを比較すると、それぞれのワードに対して少しずつ意味が異なっているのがお分かりいただけると思います。
具体的にどこがどう違うのか、その定義はどこにあるのか、という点はひとまず置いておくとして、セミナーと講演会の決定的な違いというのはセミナーは教育や指導の一環としても用いられるのに対して講演会は講演者がひたすらに演説をする場であるという点です。
つまり、セミナーの本来の目的は参加者のスキルを高めること、意見交換を交わしてひとつの答えに導くことにあるというのが一番妥当な結論でしょうか。
自分の目的を明確にして、それに合致するようなセミナーを選ぶようにしましょう。
集客目的でのセミナー開催
さて、ここからは講演者としてのセミナー活用になります。
セミナーに登壇をする理由は明確に一つでセミナーを利用して集客するため、ということでしょう。
セミナーによる集客はとてもメリットがあり、そのような機会があるようであれば積極的に活用をしていくようにしたほうが良いでしょう。
見込客集めが容易になる
セミナーに参加する人は、ほとんどがその時のテーマに関係している人ですから、見込客として考えた時にとても確度の高い方がごそっと集まってもらえる形になります。
同じ人数だけテレアポや飛び込みで話を聞いてもらうのはとても大変な努力が必要になるのですが、事前の告知があるセミナーに自らの意思で参加をしてくれる人々が集う場合には、程度の違いはあるにせよすべての参加者が想定顧客として捉えることができるわけです。
興味があるかないかもわからない人たちにひたすら話を聞いてくださいとお願いし続けるのは骨が折れますが、それに比べるとセミナーでは自分の提供するサービスに興味を持った人が向こうからやってくるのですから、身体的な労力のみならず精神的にも圧倒的に労力が軽減されることとなります。
特にひとりで起業した時などは、様々な作業を自分一人で行わなくてはなりません。
できるだけ効率的な営業活動をする必要がありますが、セミナーはそれを実現してくれます。
権威付けが可能になる
たとえ同じ人でも営業の現場ではセールスパーソンだった人が、セミナーの場ではセミナー講師になります。
どちらかというと営業を行うとなると立場が低くなりますが、セミナー講師になればある意味立場が上になります。
そうやって権威付けができれば買っていただくというより、売って差し上げるという関係に移行でき、変なネゴシエーションや無理な値引きもしなくて済むようになります。
ただしセミナーへの集客もそう簡単にできることではありません。
手を変え、品を変え様々なことにトライアンドエラーを重ねながら自分なりの集客パターンを見つけていくことが大切です。
そのためにも、1度や2度の失敗でくじけず、繰り返しセミナーを開催していくことも重要です。
また、成功しているといわれるセミナーに参加してみて、どんな仕掛けを行っているのかを学ぶことも大切ですね。
最後に
今回の投稿においてお伝えしたかった点は、参加をする立場によってセミナーに求めることは大きく異なるものの、いずれのケースであっても目的が明確であればセミナーは非常に有効活用すべき対象であるという点です。
学ぶ場としてのセミナー活用であっても、集客の場としてのセミナー活用であっても、求めているものを得るまでには複数回参加や実施をしないとならない場合もあるに違いありません。
一方で、むやみやたらにセミナー参加や実施をしてもやはり得られるものは少なくなってしまうため、セミナー活用の目的を明確にし、その目的に照準を絞ってトライアンドエラーを繰り返すことにより、自身の求めているアウトプットを得ることができる点は留意し、最大限のセミナー活用をするようにしましょう。