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会社設立で必要な法人印鑑とは│法人印の種類や使い分け、印鑑登録の方法などを解説

[投稿日]2021/06/27 / [最終更新日]2023/06/12

会社設立で必要な法人印鑑とは│法人印の種類や使い分け、印鑑登録の方法などを解説

会社設立の際は法人印鑑の作成が必要です。しかし「法人の印鑑は何種類用意すればよいのか」と疑問に思う方も多いでしょう。

会社設立の際は必須の印鑑があるのはもちろん、準備すれば事業が円滑に進む印鑑もいくつか存在します。

実務を効率化して事業を成功させるためにも、法人印鑑の知識を身に付けましょう。

本記事では、法人設立で用意すべき印鑑や法務局への登録の仕方、印鑑証明の取得方法などを解説しているためぜひご覧ください。

法人印鑑とは

法人印鑑とは、企業が事業運営を行うにあたって、契約書や請求書などの各種書類に押印するための印鑑です。

事業運営を行うには契約の締結や銀行口座の開設は必須です。他にも郵便物の受取りといった細かい業務でも印鑑が必要となるため、法人印鑑の作成は必須といえます。

また一言で法人印鑑といっても様々な種類が存在します。一般的には4種類から5種類の法人印鑑があり、それぞれ役割が異なるため、形式や使い分けの方法などを確認して必要な印鑑を準備しましょう。

会社設立で必要な印鑑の種類と使い分けの方法

会社を設立した際は、以下の5種類の法人印鑑を準備することがおすすめです。

・代表者印
・銀行印
・角印
・認印
・ゴム印

実は代表者印があれば全ての業務が可能です。しかし全ての手続きを1つの印鑑のみで行うことは現実的でありません。

また盗難や紛失のリスクも増えるため、複数の印鑑を使い分けて事業を進めるべきでしょう。

ここでは、会社設立にあたって必須の印鑑や用意すべき印鑑を5種類解説します。

代表者印(会社実印)

「代表者印」とは「会社実印」とも呼び、法務局に登録して会社の実印として使う印鑑です。

法務局への登録は法律上義務ではありませんが、実務を考えると必須といえるでしょう。

代表者印は個人の実印と同様に、法人の実印として法的効力を持ちます。そのため公的機関に提出する書類や重要な契約書などに、企業の代表として押印を行うために用いることが一般的です。

一方で、会社にとって非常に重要な印鑑となるため、郵便物の受取りなどの日常的な業務では使用しません。

銀行印

「銀行印」とはその名の通り、会社の銀行口座の開設時に金融機関へ届け出る印鑑です。「法人銀行印」と呼ばれることもあります。

代表者印よりも一回り小柄な丸印で、外側に法人名、中心部には「銀行之印」と彫刻することが一般的です。

銀行印は口座の開設以外にも窓口で出金や口座振替の手続き、手形の発行などの多くの手続きで使用します。

角印(社印)

「角印(社印)」とは代表者印や銀行印とは異なり、四角形の形で社名のみを彫刻した印鑑です。

見積書や請求書、領収書の作成などの作成に使用されるケースが多いです。各種書類の作成といった法的な手続きで使用しますが、法務局への登録は不要です。

上述した代表者印でも代用は可能ですが、代表者印は企業にとって重要な印鑑であるため、比較的日常的に使う角印は別途作成がおすすめです。

会社認印

角印とは別に「会社認印」の作成もおすすめです。

角印も認印としての役割を果たしますが、請求書や領収書といった重要な書類にも使用されます。

そのため郵便物の受取りや社内文書の作成・押印などの比較的重要度の低い書類については別途認印を準備するケースが多いです。

また、会社認印は丸印で役名や代表者名を彫刻することが一般的です。

ゴム印

「ゴム印」とは「住所印」とも呼ばれており、会社名や住所、電話番号などが記載されたゴム製の印鑑です。

形状や用途は自由ですが、通常は商号や代表者名、住所、電話番号が入っています。またインク浸透印が使用されるケースもあります。

準備が必須ではありませんが、契約書や封筒などへの記載が容易になるため業務の簡略化に繋がるでしょう。

法人印鑑の選び方のポイント

一言で印鑑といっても書体や素材などは様々です。いずれも印鑑としての役割は問題なく果たしますが、事業で長期間使う印鑑であるため、偽造のしにくさや押印のしやすさに拘った商品を選択しましょう。

ここでは法人印鑑の選び方のポイントを解説します。

書体

印鑑には様々な書体があります。どのような書体でも法人印鑑として使用できますが、複製のしにくさや読みやすさが異なるため、用途にマッチした書体を選択しましょう。

篆書体

篆書体(てんしょたい)とは秦代以前から使われている歴史ある書体で、日本銀行の紙幣にも使われています。

判読が難しい複雑な字体である点が特徴で、偽造が難しく、重要な役割を果たす法人印に向いています。

法人印の書体で最も一般的であるため、外部へ見せる際も心配はいりません。

印相体

印相体(いんそうたい)とは印鑑のために作られた比較的新しい書体で、印影の外側に線が触れるように彫刻されています。篆書体より太い線で余白が少ないため、欠けにくい点が魅力です。

また八方に広がる「八方篆書体」や吉へ繋がる「吉相体」とも呼ばれており、縁起の良い書体といわれています。

法人印としてはもちろん、銀行印にも向いている書体です。

古印体

古印体(こいんたい)は日本独自の書体で読みやすさに優れている点が特徴です。

また線が不均一で丸みを帯びているため、複製はされにくいデザインとなっています。

字が読みやすく汎用性が高いため、認印として使われるケースが多いです。

素材

法人印鑑の素材は大きく「柘」「黒水牛」「チタン」の三種類です。

柘は木製の印鑑で最もメジャーな印鑑の素材です。軽量で十分な耐久性があり、黒水牛やチタンと比較して安価に購入できます。

また黒水牛は水牛の角を加工した素材で、柘よりも耐久性が高いです。柘よりも高額ですが、長期間使用できる点が魅力です。

他方でチタン製の印鑑も存在します。金属製のため重量があり、押印時の摩擦でズレる心配が少ないです。価格は高額になりやすいですが、高級感のある印鑑を長く使いたい方におすすめです。

三文判の印鑑はおすすめしない

印鑑の種類で法的な効力に変わりはありませんが、ホームセンターや100円ショップなどで販売されている三文判の印鑑はおすすめしません。

誰でも簡単に入手でき、偽造や悪用される可能性が高まるためです。

また対外的な第三者への信頼度にも関わるため、手掘りの印鑑を準備しましょう。

印鑑の種類によって法的な効力は変わらない

法人印鑑には様々な種類が存在しますが、印鑑の種類によって法的な効力が変わることはありません。

極端な話をすれば契約書への押印が認印であっても、問題なく契約は締結できます。

しかし契約者間でトラブルが発生した際に、法務局に登録している印鑑であれば、客観的に契約を証明する効力が高いと判断される可能性があります。

また上述した通り、盗難のリスクや実務の効率を踏まえても、役割を分けた複数の印鑑を準備すべきでしょう。

代表者印(会社実印)を法務局で登録する方法

代表者印(会社実印)は法務局での登録によって法的効力が発生します。

通常、自社の法人住所を管轄する法務局で法人登記の申請と同時に手続きを行います。ここでは代表者印を登録する方法を解説します。

登録する印鑑を用意する

法務局での代表者印(会社実印)の登録では、一部手続きができない印鑑も存在します。形状に一部制限があるため注意が必要です。

基本的に形状・刻印内容の制限はない

基本的に、代表者印(会社実印)には形状・刻印内容の制限はありません。

しかし、一般的には丸印で二重の円形になっています。また外枠には法人名や屋号、内側には「代表取締役印」「代表者印」などの役職名が入ります。

代表者印(会社実印)の大きさには制限がある

形状や刻印内容に制限はない一方で、大きさには制限があります。

法務局に登録する法人印は、1センチ以上3センチ以内の正方形に収まるサイズでなければなりません。

つまり直径が1センチ以下、もしくは直径が3センチを超える印鑑は登録できないため注意が必要です。18ミリもしくは21ミリのサイズの印鑑が定番とされています。

印鑑届書の提出を行う

印鑑の登録は、法務局への印鑑届書の提出によって可能です。

手続きでは、登録する代表者印(会社実印)に加えて、本人の実印と印鑑証明書が必要となります。

また、担当の司法書士などの代理人による印鑑届書の提出も可能です。しかし、その際は印鑑届書の「委任状」欄に本人の記載と、個人の実印を押印したうえでの提出が必要となります。

なお、代理人の押印は認印でも問題ありません。

参考:印鑑届書 

印鑑カード交付申請書の提出も同時に行うのがおすすめ

法人登記の申請や印鑑届書の提出の際には「印鑑カード交付申請書」の提出も同時に行いましょう。

印鑑カードとは印鑑証明書の発行に必要なカード

印鑑カードとは、印鑑証明書を取得する際に必要なカードです。

印鑑カードの取得は義務ではありませんが、印鑑証明書の請求の際に必要となります。会社経営では、ほぼ間違いなく印鑑証明書が必要なタイミングが表れます。

印鑑証明書と印鑑カードは同時に申請ができません。印鑑カードの作成の後に印鑑証明書の申請を行う流れになります。

そのため先行して発行しておくことがおすすめです。

また、印鑑カード交付請求書も代理人による提出が可能です。その際は、印鑑届書と同様に申請書内にある委任状欄に本人が記載を行う必要があります。

郵送での請求も可能

印鑑カードは法務局の窓口だけではなく、郵送での請求も可能です。

記載を行った印鑑カード交付請求書と切手を貼った返信用封筒を同封し、管轄の法務局へ郵送します。なお、印鑑カード交付請求書は法務局のホームページからダウンロード可能です。

ただし返送方法には注意が必要です。印鑑カードのやり取りを行うため、追跡が可能な方法で返送されるようにしましょう。

また、基本的に返送先は本店所在地もしくは代表者住所に限られています。返信用封筒にはいずれかの住所を記載しましょう。

参考:印鑑カード交付申請書

代表者が複数人いる場合はそれぞれ登録する

代表者が複数人存在する場合は、それぞれの代表者印の登録を行うことになります。

代表者印は1人の代表者に紐づいて登録されるため、他の共同代表者は使用できない点に注意が必要です。

また、登録する印鑑もそれぞれ準備が必要となる点にも留意しましょう。

なお、代表者が複数人いる場合でも、法務局への登録は1人だけといった対応も可能です。しかし各代表者の印鑑を登録しておけば、業務の円滑な遂行に繋がるでしょう。

法務局への印鑑届出は義務ではなくなった

従来、法務局への印鑑届出は必須の手続きでしたが、令和3年2月15日より義務ではなくなりました。しかし、現在の状況では従来通り印鑑届出を行うことがおすすめです。

理由としては、届出を行うと印鑑証明書の取得ができるためです。金融機関や取引先に印鑑証明書の提出を求められた際でも即座に対応が可能となります。

また、印鑑届出以外にも「電子証明書」というシステムがあります。いわゆる電子署名であり、電子文書などに署名したのが本人である旨を証明可能です。

実印に近い役割を果たしますが、未だ浸透していない点がデメリットです。自社が電子証明書を取得していても、相手方が取得していないと意味をなさないため注意しましょう。

多くの企業や金融機関では、未だ実印と印鑑証明書の提出を求められます。そのため義務ではないという理由だけで届出を行わないのは注意が必要です。

なお、印鑑届出が不要なのは登記をオンラインで申請する場合に限られます。法務局の窓口で申請を行う場合は従来通り印鑑の登録が必要です。

印鑑証明書の取得方法

金融機関や不動産での手続きを行う際など、印鑑証明書の添付が必要な場面が度々あります。ここでは印鑑証明書の取得方法を解説します。

法務局に足を運んで申請を行う場合

一番多いのは、実際に法務局に足を運んで申請を行うケースです。本店所在地を管轄する法務局だけでなく、全国どこの法務局でも取得が可能となっています。

手続きは、交付申請書および印鑑カードを窓口へ提出する流れです。交付申請書は法務局にも備え付けられていますが、法務局のホームページからもダウンロードできます。

また法務局によっては証明書発行請求機が備え付けられている場合もあります。その場合は交付申請書の記載を行わずに申請が可能です。

1枚につき450円の手数料が発生するため、最後に手数料を支払って手続きが完了します。

参考:印鑑証明書交付申請書

郵送で申請を行う場合

法務局に足を運ぶ時間が惜しい場合は、申請書の郵送による印鑑証明書の取得も可能です。

法務局のホームページからダウンロードした申請書を記載のうえ、以下のものを同封して法務局へ郵送します。

・印鑑カード
・切手を貼った返信用封筒
・450円分の収入印紙(手数料)

印鑑カードを郵送するため、発送方法と返送方法を追跡可能な状態にしておきましょう。

オンラインで申請を行う場合

印鑑証明書の取得はオンライン上での申請も可能です。

オンライン申請のメリットは、手数料が安くなる点です。オンライン請求で郵送受取りの場合は410円、オンライン請求で窓口受取りの場合390円の手数料となります。そのため通常の申請方法よりも費用を抑えて印鑑証明書の取得が可能です。

ただし請求には申請用総合ソフトを使用する必要があります。パソコンの準備や必要項目の入力が必要となるため、最初の申請にはある程度の時間が必要です。

1度目の請求は時間がかかりますが2度目以降は容易になるため、時間がある時に設定しておくことがおすすめです。

また手数料の納付も、電子納付やインターネットバンキングなどのオンライン上の手続きで行えます。

参考:申請用総合ソフト

法人印鑑を紛失した際の対処法

法人印鑑を紛失した際は早急に適切な対処を行う必要があります。実際になくした後に焦るのではなく、事前に正しい知識を身に付けて備えておきましょう。

代表者印(会社実印)を紛失した場合

代表者印(会社実印)を紛失した場合は改印届の提出が必要です。

新しい代表者印、代表者の実印および印鑑証明書を用意したうえで管轄の法務局で手続きを行います。その際、新しい代表者印は紛失した印鑑と同じ印影である必要はありません。

また紛失直前に代表者印を使用した契約などがあれば、後々のトラブルを避けるためにも取引先にも連絡しましょう。

印鑑カードを紛失した場合

代表者印(会社実印)と印鑑カードを一緒に保存している方もいるでしょう。

印鑑カードを紛失した際は、印鑑カードの廃止届および新しい印鑑カードの請求が必要です。

手続きは、代表者印を持参したうえで最寄りの法務局で行います。もし代表者印と印鑑カードを同時になくした場合は、新たな代表者印の登録後に印鑑カードの請求手続きを行う流れになります。

銀行印を紛失した場合

銀行印を紛失した場合は、早急に銀行へ連絡を行いましょう。紛失した銀行印を使った取引を停止できます。

営業時間外でも金融機関によっては専門ダイヤルを設けている場合があるため、手続きが可能な際はすぐに連絡を行ってください。

停止した銀行口座を使うには、再び銀行印の登録が必要です。

金融機関によって異なる部分がありますが、一般的には通帳と代表者の身分証明書および新しい銀行印が必要です。これらを用意したうえで銀行の窓口で手続きを行います。

また、手続きの途中で紛失した印鑑が見つかる可能性もあります。その場合は再度金融機関へ連絡を行いましょう。

多くの場合は本人確認のうえで紛失の解除が可能です。一方で、印鑑の変更手続きを行った後に紛失した銀行印が見つかった場合は、悪用防止のために適切な方法で処分をしてください。

角印(社印)を紛失した場合

角印(社印)を紛失した場合は、新しい印鑑を準備してください。

特段紛失の際の手続きはありませんが、トラブル防止のため直近に取引を行った取引先に対して連絡を入れると良いでしょう。

印鑑通販サイトおすすめ4選

現在は多様な印鑑通販サイトが存在します。比較的手軽にかつサイトによっては安価に印鑑を作成できるため、通販サイトの活用も検討しましょう。

ここでは印鑑通販サイトおすすめ4選を解説します。

ハンコヤドットコム

ハンコヤドットコムは印鑑ネット通販店シェア1位を獲得している印鑑通販サイトです。年間46万件以上の出荷実績があります。

印鑑30年保証サービスや実印登録保障、最短即日出荷サービスなどが提供されている点も魅力の1つです。

また幅広いセット商品の中には「起業応援印鑑セット」も存在します。実印と銀行印、角印のセットとなっており、お得な価格で購入できるため、これから起業する方の大きな味方となるでしょう。

参考:ハンコヤドットコム

天章堂

天章堂は昭和36年創業の歴史ある印鑑専門店です。

大きな特徴は手書き文字と手掘りに拘っている点です。一品ものの判子となるため、セキュリティ面で安心でき、事業にも箔が付くでしょう。「長く使う印鑑だから拘りを持ちたい」といった方にもおすすめです。

納期まで7営業日を要するため、余裕を持って注文を行いましょう。

参考:天章堂

はんこプレミアム

はんこプレミアムは他のサービスと比較して安価に法人印鑑を購入できるサービスとなっています。会社実印は3,580円から、法人起業4点セットも13,580円からで購入が可能です。

また10年間の保証書が付いてくるため、万が一の際でも安心です。印影も職人による手掘り仕上げとなっています。

価格が安価な理由は広告宣伝費を使わない点にあるため、安価に品質が高い印鑑を使用したい方におすすめです。

参考:はんこプレミアム

印鑑の匠ドットコム

印鑑の匠ドットコムは顧客満足度97%、年間6万件以上の出荷実績のある印鑑通販サイトです。

完全手彫りの印鑑である点が大きな特徴となっています。セキュリティの高さを求める方や手掘り独自の色や味に拘りたい方にもおすすめです。

また1年保証や10年保証サービス、5,500円以上の購入での送料無料サービスなども提供されています。

参考:印鑑の匠ドットコム

電子印鑑の活用も検討

現在はペーパーレス化が進んでおり、電子文書にインターネット上で押印できる電子印鑑が浸透しつつあります。

電子印鑑には実際の印影をスキャンして画像化する形式や、識別情報を印影に組み込んだ形式などがあります。

電子印鑑の導入によってペーパーレス化の促進や書類の保管コストの削減、書類の紛失の防止などが可能です。

一方で、印影をスキャンして画像化しただけの形式はセキュリティ面に注意が必要です。また、未だ書面での契約や実物の印鑑が主流であるため、提出先によっては使用できない可能性もあります。

それでも今後電子印鑑は浸透していくと予想できるため、通常の印鑑と電子印鑑の両方を使えるようにすることがおすすめです。

個人事業主・フリーランスも印鑑の準備がおすすめ

印鑑の重要性は法人だけではありません。

個人事業主やフリーランスの方も事業用の印鑑の準備がおすすめです。

個人事業主は法務局に登録が必要な印鑑はありませんが、屋号印の作成が可能です。屋号印はその名の通り個人事業の屋号が彫刻された印鑑です。

個人事業の運営は個人印でも運営が可能ですが、屋号印を使えば第三者からの事業の信頼性が向上します。

契約書などに押印する丸形の屋号印と、領収書や請求書に押印する四角の屋号印があれば事業に箔を付けて個人事業を営めるでしょう。

まとめ

法人設立の際に必要な主な印鑑は以下の5種類です。

・代表者印(会社実印)
・銀行印
・角印(社印)
・会社認印
・ゴム印

代表者印のみでも事業は行えますが現実的ではなく、紛失のリスクも高まるため、用途に合った印鑑を複数用意することを推奨します。

一般的に、代表者印の登録は法人の登記申請の際に同時に行います。登記申請をオンラインで行う場合は印鑑の登録は任意ですが、印鑑証明書をすぐに発行できるメリットを考えると印鑑の登録も行うべきでしょう。

印鑑証明書は法務局の窓口や郵送、オンラインで申請が可能です。それぞれ手続きの流れや手数料が異なるため、自身の環境に合った申請を行えます。

また、万が一法人印鑑をなくした際は適切な対処を行う必要があります。なくした後に焦るのではなく、事前に対処法を知り、冷静に行動できるようにしましょう。

ペーパーレスが推進されている社会でもまだまだ使用する機会が多い印鑑です。印鑑に対する正しい知識と重要性を把握して今度に役立てましょう。

この記事の執筆者

ナレッジソサエティ編集部

ナレッジソサエティ編集部

ナレッジソサエティ編集部

2010年設立の東京都千代田区九段南にある起業家向けバーチャルオフィス「ナレッジソサエティ」です。2010年からバーチャルオフィス・シェアオフィス・レンタルオフィスの専業業者として運営を行っております。バーチャルオフィスのこと、起業家に役立つ情報を配信しています。「こういう情報が知りたい」といったリクエストがあれば編集部までご連絡ください。

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