シェアオフィス内覧時のチェックポイント
[投稿日]2016/08/03 / [最終更新日]2021/09/25
内覧時にはチェックリストを持参して
シェアオフィスはパンフレットやインターネット上のホームページで確認できること以外にも多くのチェックしなければいけないポイントがあるのは明らかですが、実際にはどのような点についてチェックすべきか?を考えたことはございますか?
もちろん一般的な賃貸オフィスと同等以上のチェックポイントがあることは想像にたやすいですが、これはどのようなオフィスであっても料金形態や表面的な部分からだけではわからない点が多いことが起因します。
やはり最終的には内覧をしなければそのオフィスが自分のイメージ通りの内容であるかどうか把握することはできませんが、「イメージ通り」という内容以上に実際に足を運んでみないとわからない点が多いのも事実ですし、足を運ばずに持ったイメージには何の根拠もないことは理解した方がよいでしょう。
時間がないから、面倒だから、という理由で内覧をしない人もいるかもしれませんが、内覧をせずにオフィス契約を行うことはトラブルの元にもなりますので、必ず内覧を行ってから検討するようにしましょう。
できれば事前にチェックリストなどを作った上で、シェアオフィス所在地まで足を運び、その都度チェックをしていくようにするのが望ましいです。
シェアオフィスに足を運びチェック
ここではシェアオフィス内覧の際にチェックしておきたいポイントについてご紹介します。
- 自宅から駅までのアクセス
- 駅からの想定顧客地域所在へ交通アクセス
- 駅構内の移動距離
- 駅からシェアオフィスまでのアクセス
- 周辺地域の賑わいやカフェなどのチェック
- 建物のセキュリティーとシェアオフィスフロアのセキュリティー
- 執務スペースと席の数
- 携帯電話やWIFIのネットワーク状態
- 会議室の設備や数
- 多目的室やその他の設備
- トイレの数や位置
などが基本的なチェックポイントになります。
それぞれ順番に見ていきましょう。
自宅から駅までのアクセス
シェアオフィスの話ではありますが、通勤要素がないバーチャルオフィスとは異なりシェアオフィスを利用するつもりであれば、通勤が入っていることになります。
家を出てからシェアオフィスに到着するまでの時間や通勤時間などにおける交通機関の混み具合をチェックする必要があります。
起業をしても通勤ラッシュで人の波に揉まれる経験は、必要であれば仕方ないことかもしれませんが、やはり避けることが出来るのであれば避けた方が賢明と言えるかもしれません。
駅からの想定顧客地域所在へ交通アクセス
自宅から駅、あるいは駅からシェアオフィスといった話ではなく、シェアオフィスの最寄り駅から訪問可能性のあるお客様のオフィスなどを想定した各主要駅までのアクセスを意味しています。
特に、営業などで外出を頻繁に行う予定の方はしっかりと確認する必要があるでしょう。
駅構内の移動距離
これは人それぞれの感性が違うので一概に全ての人がチェックすべき項目とはなりませんが、例えば駅から駅の移動を最短ルートに拘り、乗り込む車両も常に確認するような人にとっては死活問題になり得ます。
特に駅構内の移動が思った以上に長い場合や、路線変更のたびに上に下にとエスカレーターでの移動を余儀なくされるような乗り換えは、毎日行う場合にはストレス要因となる可能性も否定はできません。
駅からシェアオフィスまでのアクセス
駅に到着してからシェアオフィスに移動するまでの距離と時間をチェックします。
これは短ければ短いほど良いと考えておけば間違いないと思います。
駅に到着してからシェアオフィスに移動する際に感じる時間や距離間は、お客様が皆様のオフィスに訪問する際に同じように感じることです。
周辺地域の賑わいやカフェなどのチェック
周辺地域や近隣の店舗などをチェックします。特にシェアオフィスに訪問をしてもらう機会が多い場合には要チェック項目となります。
もちろん単純にお寿司屋さんや惣菜屋さんでにぎわっているというのも、そうではないよりは余程良いとも言えますが、あくまでもビジネス用途での活用を考えた場合には、やはりカフェの存在は重要です。
これは仕事に疲れた時に少しリフレッシュをする場合もそうですが、シェアオフィスに訪問をしてくるクライアントが実は待ち合わせ時間よりも早めに到着して時間をつぶすような場合もあります。
アポイントメイントをしている際などに、カフェの存在をお伝えしておくようなちょっとした気遣いも多少なりとも成約率に影響するかもしれません。
シェアオフィスの料金プランとオプションの種類
雰囲気を確認するための内覧ではありますが、運営側の人々と話をする機会でもあります。
事前に確認をしておいたシェアオフィスの料金やオプション料金などについて不明点があればこのタイミングで直接確認をして不明点を解消しておくのが良いでしょう。
またオプションの有無やその料金に至っても、運営会社の方針によって各社大きな差があります。
建物のセキュリティーとシェアオフィスフロアのセキュリティー
建物に足を踏み入れてからシェアオフィスのオフィススペースに足を踏み入れるまでにどれくらいのセキュリティチェックを介したかをしっかりと確認しましょう。
とはいえ、そこまで何重にセキュリティーチェックが行われていることは稀で、極めて強いセキュリティーの場合は二回以上、一般的には一回のセキュリティチェックですので、どちらかというとチェックすべきは「セキュリティーチェックが一度でもあったかどうか?」という点になるかもしれません。
執務スペースと席の数
執務スペースの席数や電源が取れる場所、席と席の間の距離感やスペース全体的な雰囲気などもこのタイミングでチェックします。
またこの時に周囲の人々の動きや人の流れなどにも気を使ってチェックしてみることは大切で、実際に自分自身がそのシェアオフィスを利用しているタイミングにおいて、どのような活用をしているかをイメージし、そのイメージに投影しながら使いやすい空間であるか否かを見ていく必要があります。
当然ですが、シェアオフィスの居心地の良さ、清潔感、防音対策など、そこが作業スペースとして相応しいかどうかを判断することももちろん欠かせないポイントです。
携帯電話やWIFIのネットワーク状態
要所要所において、携帯電話やWIFIの通信状態をチェックしてみてください。
自分自身が普段使っている無線通信の電波が届いているかどうかなどは、後からいくらでも対応をすることはできますが、契約前段階で認識をした上で利用を決断するのと認識をしていないで決断をした場合の違いは思いのほか大きな違いです。
これは例えば、シェアオフィスの方で提供されている無線LANがあったとしても要チェックで、多くの人々が利用をした場合、自分が快適と感じる通信速度を維持できなくなってしまう場合もあり、そんな時は自分のWIFIなどを使って通信をする場合があるためです。
また電話も同様で、電話がつながりにくい場合で、例えばクライアントから連絡が来ることがわかっているような時、最終的に電話をうけるまでは電波の問題もあってあまりおちついて仕事が出来ないような場合もかんがえられるわけです。
会議室や共有スペースや設備
来客や打ち合わせなどが多い業務であればシェアオフィスに訪れるお客様を通す先は共有スペースや会議室になります。
共有スペース部分の清掃が行き届いていないといった基本的な問題もしっかりとチェックした方がよいですが、それよりも重要なのは会議室の間取りや隣の商談内容が筒抜けといった問題点がないかどうか、とったポイントです。
廊下も同様の観点でしっかりとチェックをするように心がけましょう。
トイレの数や位置
共有スペースを確認する際は清掃の中身だけではなくトイレの数も内覧時はチェックするようにしましょう。
特に内装に力を入れているようなオフィスであっても、トイレの数や位置は簡単に変更することはできません。
男女がしっかりと別々になっているか、清掃が行きとどいているかなど、確認をするようにします。
最後に
今回は、シェアオフィスを利用するかどうかを決める内覧時におけるチェックポイントについてのお話をしてみました。
テクニカルな問題としては、少なくともこれらを全てクリアしているようなオフィスであれば顧客視点にたってしっかりと運営をされていると考えて間違いないと言えるかと思います。
ただし、重要なのはテクニカルに全てをクリアしているかどうかではなく、自分自身が使いたいと思えるオフィスかどうか?と言う点に尽きます。
多少の過不足は、自分自身が「ここが良い!」と思うのであれば気にせずそのオフィスを利用することに問題はないと考えますが、チェックポイントは必要最低限なものも含んでいます。
じっくりと検討をして、皆様が後悔のしないシェアオフィスと巡り合えることを願います。
この記事の執筆者
久田敦史
株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役
バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。
2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。
【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)
【メディア掲載・セミナー登壇事例】
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