「駅から何分」表記の注意点
東京でシェオフィスを探している場合、単に駅から近いというだけではなく電車を降りてからそのシェアオフィスに到達する時間がどれくらいあるかということも選択をするうえでの重要な要素です。
これは、細かいトリックがあるわけではないにしても全ての生活の中心となる自宅とオフィスとの位置関係によって、電車の上り・下りがあり、それぞれの改札口への距離や、地下鉄の場合などには地上からの深さなども関係してしまい、大きく異なることがその理由です。
一番わかりやすい例としては、例えば仮にオフィスが東京都千代田区の丸ビルにあった場合の表記を確認してみましょう。
JR東京駅 | 丸の内南口より徒歩1分 |
丸の内線東京駅 | 直結 |
千代田線二重橋前 | 直結 |
三田線大手町駅 | 徒歩3分 |
JR京葉線 | 徒歩4分 |
有楽町線有楽町駅 | 徒歩8分 |
JR有楽町駅 | 徒歩9分 |
まず注意点として、基本的には数字が小さい方が「より良く」見えますので、この表記を製作する側には下方修正バイアスがかかります。
つまり本来はもっと時間がかかる場合においても、多少割引された時間が表示されている場合があるというのが一つ。また、そのようなケースにおいても、より時間がかかる場所の方がより大きく時間を割引して表記しているという点には注意が必要でしょう。
また下車する車両によっても大きく時間が異なる場合があるのはご存知かと思いますが、ここでは最短到着が可能になる車両にのっているという前提においての話とします。
上記リストの中で、まぁそうですよね、言えるのはJR東京駅の徒歩1分くらいでしょうか。千代田線二重橋前の直結と丸の内線東京駅は直結は、地下への商店街などへの直結で、また距離もある程度あるため少し時間がかかる印象です。
有楽町線有楽町駅またはJR有楽町駅から徒歩9分は、かなりの早歩きで歩ききらないと、東京国際フォーラムを抜け、2ブロックくらい歩いて9分などでは到着できません。
一番悩ましいのは京葉線の徒歩4分表記です。
ラッシュ時の東京駅で、京葉線下車で丸ビル到着は下手をすると15分以上かかるのではないかと思えるくらいの感覚がありますので、一概にホームページ上における「徒歩○分」という表記には多くの注意が必要でしょう。
駅までが遠いシェアオフィス
東京の主要な駅は、駅自体がとても大きいので何番出口という出口が沢山あります。
ですから出口からは近いけれども、電車を降りてからその出口に到達する時間がとても長いということもあるわけでして、この点をしっかりとチェックすることは極めて重要です。
可能であれば以下の2点は確実に実行する方が後々の後悔は少なくて済むでしょう。
- 実際に足を運んでみて所要時間をはかる
- 通勤時間に合わせて、上記同様に足を運んでみて所要時間をはかる
何よりもその後長くお世話になるシェアオフィスです。毎日通うにしても実感値としてどれくらいの時間がかかるのかをしっかりと把握した上での利用が安全であることは間違いありません。
また、初めて通う場合に感じた印象を、自分自身の会社のアクセス情報に反映させることにより、「初めての訪問だからこそ迷うポイント」を明確に指示してあげることができるといった副産物も手に入れることができます。
また雨風の影響を受けにくいという点ではメリットがありますが、やはり電車を降りてから物理的に距離があるとそれだけで心理的な壁ができてしまいます。
初めての面談に現れない??
クライアントをオフィスに招く際に、地図を把握するのが苦手な方はオフィスになかなかたどり着けずにミーティングの時間が遅れてしまったりということもありますし、WEBなどから問い合わせをして初めてカウンセリングを受けるといった方などは、場所がわからないとそのまま来るのをあきらめてしまったりするということも多々あります。
そういったマイナス要素はなかなか数値化することは難しいですが、例えばウェブマーケティングなどを行っていらっしゃる方であれば、一件のお問い合わせを得るために企業が行っている努力は非常に大きなものであることは言うまでもなく、冷静に考えるとその一件の問い合わせを「場所がわからない」という理由だけで失うのは結構大きいものです。
ひとりの潜在顧客を逃すのはスタートアップの起業家にとってはとても影響があります。少しでも売上が上がるようにマイナス要素は極力排除した環境を整える必要があります。
駅からの時間、下車からの時間、そして何よりもそれらを統合してオフィスを訪問していく人々が少しでも迷うような要素をどのように排除していくか?を考えることは、シェアオフィスを契約する際に考えるべきアクセスの問題とも同意であり、先々の事業運営にも影響を与える重要なポイントになります。
東京都千代田区のシェアオフィスはナレッジソサエティ
この記事の執筆者
久田敦史
株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役
バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。
2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。
【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)
【メディア掲載・セミナー登壇事例】
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