バーチャルオフィスのファシリティ&ビジネスサポート
[投稿日]2016/05/16 / [最終更新日]2024/02/23
バーチャルオフィスとそのサービス内容
バーチャルオフィスという言葉が一般的に認知される様になり久しいですが、実際にそれらのサービスの利用を検討する人がぶつかる壁、または躊躇する内容は、細かく設計されたオプション料金の数々です。
本投稿において、実際にバーチャルオフィスを申し込む際に、改めて検討すべきことが何か、またそれぞれについてどう考え、選んで行くべきかについて考察を行ないます。
バーチャルオフィスが提供するサービスは、下記のようなカテゴリーに分けることが出来ます。
1. ファシリティーサービス
2. ビジネスサポート系サービス
3. 郵便物関連サービス
4. その他のサービス
それぞれを具体的に見てみましょう。
バーチャルオフィスのファシリティーサービス
ファシリティーサービスで最も一般的なのが会議室です。
大半の場合は時間により料金が設定されており、電話での予約、またはオンラインシステムなどにより予約管理が可能になっています。
東京のバーチャルオフィスの場合、場所代という意味でも広い施設を構えている会社が沢山あるわけではないので、会議室がいくつあるのか、どのようなタイプの会議室があるのか、などはしっかりと確認をする必要があります。
ここで、一つとても大切なポイントがあります。
「バーチャルオフィスを利用していく上で、クライアントに来社してもらうようなスタンスでビジネス展開をしていく予定なのかどうか?」
このポイントの答えから、いくつかの注意点が派生します。
① 基本的にはクライアント先に訪問する場合
ファシリティーサービスは、特別なケースでクライアントが来社する際に利用する程度のため、利用するかどうかについての優先順位は高くはない。
一方で、クライアントが来社してきた場合のために、イノベイティブな環境や高級感といったインパクトのあるファシリティーかどうか、は事前に検討する必要があります。
スタートの段階において、バーチャルオフィスを選択する場合の多くは、その時点におけるオフィス利用の必要性がよくわからない場合であったり、またはコスト換算などの話よりも前に自宅の住所などを使いたくない等のプライバシーの問題が先に来る傾向があります。
いずれの場合であっても、事業運営上において基本はクライアント先に訪問をしていくようなスタンスなのであれば、バーチャルオフィスを利用してみて、状況に応じてプランの変更や賃貸オフィスへの移転などを段階的に検討していく方がリスクが小さくて良いかもしれません。
② 基本的にはクライアントに来社してもらう
頻繁に来社してもらう場合も含め、ファシリティーの品質には最大限の注意を払う必要があります。
・綺麗なオフィスか?あるいは感動を与えられるようなオフィスか?
・駅から近い等の立地場所はどうか?
・ドリンクサービスはあるか、またいくらか?
・クライアントと打ち合せにオープンスペースだけではない個室がしっかりと確保できるか?
一方で、頻繁に来社してもらうということは、必然的にクライアントはバーチャルオフィス、またはシェアオフィスであるということを知ることになりますので、あたかもバーチャルオフィスではないように見せるようなサービスの利用は控えて、堂々とその旨を公言をしていく必要がありますし、また公言しても恥ずかしくないような場所を選択する必要があります。
また、大前提として「基本的にクライアントに来社してもらう」ということが分かっている場合はバーチャルオフィスの利用がより良い選択しなのかどうか?はじっくりと検討をすることをお勧めします。
バーチャルオフィスのビジネスサポート系サービス
ビジネスサポート系サービスというのは著者が勝手に命名していますので、一般的ではないかもしれませんが簡単に言ってしまえば貴社のビジネスが円滑に行なえる様にサポートするサービスという位置づけになるでしょう。
東京のバーチャルオフィスは、その運営会社がどこであろうと、その立地が例えば千代田区であろうと渋谷区であろうと、提供しているビジネスサポート系サービスに大きな違いはないと考えても問題ありません。
違いがあるとすれば、サービス内容の細分化のレベル、料金設定、または「気遣いのレベル」になるかと思います。
代表的なサービス
・住所貸与(そのためのサービス申込なので当たり前ですね)
・電話転送サービス
・電話秘書代行サービス
・FAX転送サービス
・オンラインサービス(施設の予約やその他の連絡事項確認等)
・受付有人対応(有人対応かどうかで印象は大きく異なります)
・セルフドリンクサービスや来客時のお茶出しサービス
・コピー(白黒/カラー)
上記のようなサービスが、バーチャルオフィスを運営している会社が設定した料金(有料・無料は場所によって異なる)によって提供されており、例えば電話転送サービスや電話秘書代行サービスなどは、よく検討をして利用する必要があります。
まず、電話がどれくらいかかってくるか?をある程度把握する必要があり、その頻度に関わらず電話がかかってきた時の対応フローを事前に検討することが重要で、これを怠ると申し込んでいるサービスとその実態が大きな「矛盾」を生むことになります。
例えば、「電話転送サービス」を利用する理由は何か?という質問への回答で代表的なものは以下。
①名刺に携帯番号だけでは格好悪いので03番号を確保し、常に携帯に転送する
②営業で外回りをしていることが多いので、電話を逃さない様に転送する
上記2つが答えとして出てしまう場合は、転送サービスではなく電話秘書代行サービスに申し込むのが妥当です。
なぜなら、クライアント側からしてみると、03番号にかけても何故か外で電話を取られるため、転送電話であることが分かる上に、営業が多い時には転送をしても電話が受け取れないため今度は逆に、03番号にかけても誰も出ない、という状況になってしまいます。
一般的なビジネスサポート系サービス以外にも特徴的なサービスを提供しているバーチャルオフィスは存在します。
著者が寄稿している東京都千代田区にバーチャルオフィス・シェアオフィスを展開しているナレッジソサイエティには、例えば以下のようなサービスが提供されています。(バーチャルオフィス会員とシェアオフィス会員向けに提供内容が異なりますので、詳細は直接お問い合わせ下さい)
・セキュリティ会員IDカードの提供(実はとても対外的な見え方が良いです)
・本・雑誌・新聞の無料貸出(著者のように雑誌や本に毎月1万円近く払う場合には魅力的です)
・文具の無料貸出(最近、ペンとか持ち歩かなくなってきましたよね…)
・モニターの無料貸出(プレゼン用にモニターは有効です)
・iPadの無料貸出(こちらもプレゼン用などにiPadは有効です)
会社の事務方の仕事
スタートアップ段階の企業の場合のみならず、ある程度ビジネスが軌道になった企業であっても会社の事務方の仕事の類は、必要性の有無にかかわらず多少なりとも「重荷」に感じることが多いでしょう。
直接売り上げをあげてくれる営業や、クライアントに提供しているサービスそのものを処理するエンジニアやデザイナーといった職種とは異なり、事務方はどこまで行ってもコストセンターとして扱われてしまいます。
会社が拡大フェーズに入ってくると、事務方の仕事の重要性は飛躍的に高くなってきますが、その段階に行きつくまでは、なるべくコストを抑えつつ売上を伸ばす選択をする経営者は多いはずです。
バーチャルオフィスのようなオフィス携帯のいて、ファシリティ関連のサービスやビジネスサポート系のサービスが存在するのは、まさしくそのようなフェーズに企業をお客様としているからにほかなりません。
積極的に、有効的に活用をすれば、企業の成長スピードを速める原動力となってくれるに違いありません。
この記事の執筆者
久田敦史
株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役
バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。
2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。
【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)
【メディア掲載・セミナー登壇事例】
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