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値段が高いバーチャルオフィスと格安・激安バーチャルオフィスの違い

[投稿日]2018/10/19 / [最終更新日]2024/02/23

値段が高いバーチャルオフィスと格安・激安バーチャルオフィスの違い

はじめまして。
私は東京都千代田区九段下のバーチャルオフィス「ナレッジソサエティ」の渡部です。

いわゆる一般企業の営業部の仕事である、審査・内覧(サービス案内)を担当しております。

日頃、ナレッジソサエティのバーチャルオフィスを検討されている経営者や起業検討者の方々にサービスのご案内をしている中で、多くの方から「他社のバーチャルオフィスとは何が違うの?」「選び方がわからない」と質問をよくいただきます。

バーチャルオフィスは1,000円以下のものから、高級バーチャルオフィスと呼ばれる数万円のものまで様々な価格帯があります。

シェアオフィス、バーチャルオフィス、レンタルオフィス、コワーキングスペース、インキュベーションオフィス、サービスオフィスなど呼び方も違えば住所やサービスも全く異なります。

住所だけを利用できるバーチャルオフィスもあれば、住所に加え電話秘書サービス込みでバーチャルオフィスとして展開している事業者もいらっしゃいます。

たくさんの情報が溢れている中でわからないことばかりですよね。それに特定の業種や職種を除いてオフィスの契約は多く経験するものではありませんので。

 

そこで今回は、選び方でまず頭に浮かぶ値段を軸に格安バーチャルオフィスと高級バーチャルオフィスでは何が違うのかを解説します。

バーチャルオフィス選びで迷われている方へのヒントとなれれば幸いです。

※あくまでも個人の見解ですので保証はいたしかねます。

調査対象

格安バーチャルオフィス:東京都の月額基本料2,000円以下のバーチャルオフィス5社を対象

高級バーチャルオフィス:東京都の月額基本料10,000円以上のバーチャルオフィス5社を対象

 

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格安バーチャルオフィスの傾向

調査対象の月額基本料2,000円以下の5社のバーチャルオフィスを参考に、傾向を項目ごとにまとめました。

5社の基本料金の平均:1,186円(税別)/月

※すべてのバーチャルオフィスにあてはまるわけではありません。あくまでも傾向をお伝えします。

 

■住所のグレード

使用できる住所が一等地や人気エリアに比べローカルなエリアにあります。

 

■オフィスビルのグレード

賃貸オフィスではなく賃貸マンションの一室をバーチャルオフィスとして運営している事業者もいます。

 

■オフィスの設備

住所レンタルに特化したバーチャルオフィスのみを運営する事業者が多く、来客を想定されていない場合があります。打ち合わせを行うための会議室やオフィスで事務作業を行えないことがあります。

 

■受付スタッフ

無人運営のバーチャルオフィスもあります。

 

■アクセス

比較的賃料の安いエリアにあるため、アクセスが良い所にあるわけではありません。

また、使用する住所をHPで公開していない事業者もいます。利用開始時に番地以降をお知らせしたり、契約締結後に別途お知らせすることもあるようです。

 

■料金体系

基本料金は安いですが、意外なコストが発生することもあります。

住所等の登録情報の変更には事務手数料が発生することや、郵便物の転送には手数料や実費が発生することもあります。

また、バーチャルオフィス業界の傾向として、郵便物の転送を基本料金に含む(実費や手数料を除く)ことが一般的ですが、オプションとして提供しており、オプション料金が発生する場合もあります。

基本料金500円+郵便オプション1,500円(実費を除く)=実質2,000円

 

■その他

こちらは傾向ではなく、調査対象のバーチャルオフィスのHPに記載されており、ご利用検討者が気にされる部分だと思い、紹介いたします。

 

・審査体制のご案内に「簡単な審査」と明示

審査が簡単な方が手間がかからず契約しやすくて良い。」と思われる方は少し注意が必要です。

審査が簡単なことによって得するのは真面目に起業されているご自身以外にも、不正に利用しようとする人にとってもメリットがあります。審査が簡単なことが原因で起こりえるリスクの可能性を下記の記事で解説しておりますので合わせてお読みください。

バーチャルオフィスの審査体制

 

・郵便物の受取は所定の店舗のみ

こちらの事業者は都内にある2つの拠点から住所を選択できますが、郵便物の受取は片方の店舗のみと指定されています。推測ですが、もう一方の店舗にはスタッフが常駐していないのかもれません。

 

・住所の画像処理を求めている

HPの会社概要欄に記載の住所はテキストで表記することが一般的ですが、画像処理を求めるバーチャルオフィスもあります。

なぜテキスト表示はNGなのか?

こちらの記事に考察をまとめましたので合わせてお読みください。

バーチャルオフィスの住所利用時に画像処理を求めることについて(当社は求めていません。)

 

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高級バーチャルオフィスの傾向

調査対象の月額基本料10,000円以上の5社のバーチャルオフィスを参考に、傾向を項目ごとにまとめました。

5社の基本料金の平均:16,980円(税別)/月

※すべてのバーチャルオフィスにあてはまるわけではありません。あくまでも傾向をお伝えします。

 

■住所のグレード

使用できる住所が一等地や人気エリアにあります。

 

■オフィスビルのグレード

高層ビルをバーチャルオフィスとして運営することが多いです。

 

■オフィスの設備

バーチャルオフィスの他にシェアオフィスやレンタルオフィスを運営しており、内装にこだわりのあるオフィスが多い傾向です。打ち合わせを行うための会議室が豊富にあり、VIPを招くための役員室なども完備されていることがあります。

HPにプレミアムやハイグレードという言葉が並んでいます。

 

■受付スタッフ

シェアオフィスやレンタルオフィス事業も行う事業者が多く、基本的に受付スタッフがいらっしゃいます。

バイリンガルスタッフが在籍するオフィスもあり、海外サポートの充実がウリのオフィスもあります。

 

■アクセス

ターミナル駅にある傾向です。様々な路線からアクセスができることや最寄駅から徒歩数分とアクセスが良いです。

調査対象の5社はすべて住所を公開しています。

 

■料金体系

他店舗利用や電話秘書サービスなどがセットでバーチャルオフィスとして提供されている傾向にあります。

例:バーチャルオフィス基本料金=バーチャルオフィス+電話秘書サービス

 

■その他

こちらは傾向ではなく、調査対象のバーチャルオフィスのHPに記載されており、ご利用検討者が気にされる部分だと思い、紹介いたします。

 

・世界各地のコワーキングラウンジや個室を無料で利用可能(制限あり)

バーチャルオフィスサービスでありながら、ワークスペースを利用できるので外出が多い方にはとても便利なサービスです。

 

・コミュニティが盛んであり、ネットワーキングが可能

先日、TVでコワーキングスペースのことが取り上げられていましたが、そちらの利用者はコワーキングスペースがきっかけでビジネスパートナーとの出会いや資金調達ができたようです。

コミュニティに入るためにコワーキングスペースやバーチャルオフィスを利用する方もいらっしゃるようです。

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バーチャルオフィスの比較(傾向)

格安バーチャルオフィスと高級バーチャルオフィスを比較しました。また、具体例としてナレッジソサエティのバーチャルオフィスも合わせてご覧ください。

※ナレッジソサエティは今回の調査で基準とした、月額基本料2,000円以下でも10,000円以上でもありません。

  格安バーチャルオフィス 高級バーチャルオフィス ナレッジソサエティ
基本料金

1,186円
(税別、調査対象5社平均)

×

16,980円
(税別、調査対象5社平均)

4500円(税別)

料金体系

格安として表示される部分は最低限のサービスしかなく、登記や郵便転送が別料金になるようなところもある

住所のみではなく、電話秘書サービスなどが込みの料金体系

基本料金は住所や登記込み
必要な分だけ電話転送などのオプションを追加

住所のグレード

×

高級オフィスと比べるとローカルエリアであり、
ビジネスに適していない住所のところもある

一等地や人気エリア

日本の中心、東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F

オフィスビルのグレード

×

賃貸マンションの場合もある

賃貸オフィスや高層ビル

賃貸オフィス
りそな銀行所有のビル

オフィスの設備

×

使用できないオフィスもある

豊富な会議室、無料スペース

豊富な会議室、無料スペース

受付スタッフ

×

無人オフィスもある

◎ or ×

常駐。バイリンガルスタッフ常駐のオフィスもあるが、その分コストが上がる

常駐

アクセス

×

少し不便なオフィスもある

比較的良い所にある

九段下駅 徒歩30秒
半蔵門線、東西線、都営新宿線

会議室

×

使用できなかったり、きれいでないオフィスがある

◎ or ×

豊富だが、無駄に豪華すぎてその分コストが上がる

豊富な会議室や無料スペースもある

郵便物

受取に対応していないところもある

受取、転送に対応

受取、転送に対応

審査・信頼度

×

審査が緩く、公序良俗に反する会社に利用されているケースがある

対面審査を必須としており、犯罪目的での利用者を排除している。一部では書類のやり取りだけで完結するところもある

対面審査を必須としており、犯罪目的での利用者を排除している

契約期間

×

1年などの長期での契約が必須となっているところが多い

1ヶ月単位で利用できるところが多い

最低契約期間6ヶ月経過後は1ヶ月単位

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バーチャルオフィスの選び方

値段を基準に選ぶことも選択肢としてはありますが、値段だけを見て足元をすくわれないようにご注意ください。

こちらの記事に考察をまとめましたので合わせてお読みください。

格安が決め手で大丈夫!?バーチャルオフィスを価格だけで選ばない方が良い理由

 

では、どのように選べばよいのかですが、それはどのような使い方をされたいのか目的をハッキリとさせることが重要です。

Aさん:法人を設立するために住所を使いたい

Bさん:住所が使えて電話秘書サービスを使いたい

Cさん:住所と電話秘書サービスと会議室を使いたい

こちらの3名では目的が異なります。

 Aさんであれば格安バーチャルオフィスで十分に目的は達成されますが、Cさんであれば格安バーチャルオフィスでは不足する可能性が高いです。

ビジネス用の住所を使えればどこでも良い人とブランディングの為に住所を借りることも目的が異なります。

電話秘書サービスを使いたい、打ち合わせでラウンジを利用したい、登記ができれば十分、郵便物の転送ができれば十分、作業スペースが必要、役員会議室が必要、ブランディングの為に内装がカッコいい所が良いなど利用目的は様々です。目的を達成できるバーチャルオフィスの複数の候補から最終的に値段で決める手段もありますが、初めから値段ありきで考えることはお勧めできません。

ご自身にはどんな設備やサービスが必要なのかをしっかりと考え、目的が果たされる最適なオフィスをお選びください。

 

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この記事の執筆者

久田敦史

久田敦史

株式会社ナレッジソサエティ 代表取締役

バーチャルオフィス・シェアオフィスを通して1人でも多くの方が起業・独立という夢を実現し、成功させるためのさまざまな支援をしていきたいと考えています。企業を経営していくことはつらい面もありますが、その先にある充実感は自分自身が経営をしていて実感します。その充実感を1人でも多くの方に味わっていただきたいと考えています。

2013年にジョインしたナレッジソサエティでは3年で通期の黒字化を達成。社内制度では週休4日制の正社員制度を導入するなどの常識にとらわれない経営を目指しています。一児のパパ。趣味は100キロウォーキングと下町の酒場めぐり。

【学歴】
筑波大学中退
ゴールデンゲート大学大学院卒業(Master of Accountancy)

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