法人カードは社員に追加カードを持たせることも多く、事前に社員用追加カードの詳細について確認しておくことも重要です。
追加カードは「年会費」や「発行枚数」などが各法人カードによって異なります。
今回は、法人カードの社員用追加カードの基礎知識からおすすめの選び方まで紹介していきます。
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追加カード(従業員・社員用カード)の基礎知識
最初に法人カードの追加カードに関する基本的な知識を覚えておきましょう。
一般的にクレジットカードの追加カードといえば、「ETCカード」や「電子マネー」など追加で発行できるカードや機能を意味します。
ただし、法人カードの場合は「社員に配布するカード(従業員・社員用カード)」を指すことが多いです。
追加カードって?
追加カードはとくに決まった名称がなく、各法人カードによって呼び方はさまざまです。
- 社員用カード
- 従業員カード
- パートナー会員 など
名称は異なるものの、「役割=機能」はどの法人カードも同じです。
本会員のカードと同じ引き落とし口座に紐づけられているため、経費管理を一本化できます。
法人向けカードの追加カードと家族カードは何が違う?
法人カードの追加カードと家族カードは、似ていますが全く異なるものです。
下記のような違いがあり、とくに「申込対象(発行対象)」の条件が大きく異なります。
- 申込対象(発行対象)
- 利用枠の設定(法人カードによっては変更可)
- 「本会員=親」の「家族カード=子」の関係性(法人カードによっては親子の関係がない)
法人カードの追加カードは、契約者(法人や法人代表者など)の企業に在籍している「従業員」に発行できます。
家族カードは、契約者の「家族」にしか発行できません。
- 家族カード:本会員=親、家族カード=子
- 法人カードの追加カード:本会員=法人代表者(親)、追加カード=従業員(子)
※大企業向けの法人カードでは「1会員目」・「2会員目」というように親が存在しない(契約者が法人)カードもあります。
ビジネスシーンでは家族カードではなく追加カードを発行するのが一般的
このあとの章で、家族カードを発行できるビジネスカードも紹介していますが、ビジネスシーンでは追加カードを発行するのが一般的です。
仮に家族が社員であっても、仕事中は会社の法人カードに紐づいた追加カードを使ってもらうようにしてください。
家族には、仕事は追加カード、プライベートでは家族カードを使うようにカードの使い分けをお願いしましょう。
【特殊な例】三井住友コーポレートカードの場合
三井住友コーポレートカードは追加カードを無制限に発行できますが、親カードが存在しません。
法人が契約者となり、「1人目の会員」・「2人目の会員」というように管理されます。
カード利用者ごとに利用枠を設定でき、決済口座は「会社一括決済方式(法人口座)」と「個別決済方式(個人口座)」から選べます。
個別決済方式を選択した場合、カードの引き落としは社員が個人で使っている口座(社員のプライベート口座)から落とされ、後に会社から個人の口座へ振り込まれる仕組みです。
追加カード(従業員・社員用カード)の審査は?
追加カードは審査がありません!(従業員がブラックの場合も発行できます)
法人カードの審査対象は「申込者=契約者」であり、申込対象者は「個人事業主」・「法人代表者」・「法人」のいずれかです。
多くのカードで、本会員である法人代表者が審査対象です。
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従業員用の追加カードを発行するおもなケース
従業員用の追加カードは、個人のクレジットカードと同様に使途(使い道)は制限されていません。
自由に経費を支払えるため、追加カードが役立つシーンは非常に多いです。
ルールを明確にすることで、社内の不正利用を防止できます(後半で詳しく解説しています)。
営業社員
営業担当者は、「出張費」や「交通費」などが主な経費です。
- 出張費
- 交通費
- ETC費
- ガソリン費、など
追加カードはさまざまな営業経費を支払えるうえに、ETCカードを発行しておけばETC費も簡単に支払えます。
年会費無料でETCカードを発行できる法人カード、ETCカードの発行枚数に制限がない法人カードもありますよ。
役員や部長クラス
役員や部長クラスになると、出張費等に加えて「接待費」や「交際費」を支払う機会も多くなりますよね。
- 出張費
- 交通費
- 接待費
- 交際費
- 会場費 など
お会計の際に追加カードを使えるとスムーズですし、多彩な電子マネーが搭載されているとさらに便利です。
ダイナースクラブは事前予約で当日はカード決済が不要となるサービスがあります。
支払いスピードを重視したい場合、こうした機能に注目してみるといいですね。
また、「JCB Biz ONE ゴールド」は初年度 年会費無料でもてる手軽さでありながら、金色のカードで威厳があります。
人前で決済する機会が多い方は見た目にこだわってみるのもいいでしょう。
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総務部長、経理部長
総務部長や経理部長は、「備品費」や「小口決済費」などの経費が多いでしょうか。
- 備品費
- 小口決済費
- 各種サービス利用管理費 など
携帯電話やプロバイダーなど、各種サービスを支払う場合も追加カードがあると便利です。
まずは法人カードがどんなものか導入してみたい方には、年会費格安(2,200円)のオリコEX Gold for Bizがおすすめです。
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特殊な法人カードとして、パーチェスカード(パーチェスサービス)という使途を制限できるカードもあります。
パーチェスカードは「カードレス(カードが発行されない)」として利用でき、水道代や光熱費など一部の決済専用で使える法人カードです。
各種サービスの利用管理費を支払う場合など、パーチェスカードを使うという手もあります。
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追加カード(従業員・社員用カード)の選定基準
基本的に追加カードの選び方は、「発行枚数」がポイントです。
法人カードによって何枚まで追加カードを発行できるのかが大きく違うため、最初に「何名にカードを持たせたいのか?」を決めておきましょう。
何枚必要か(何人の従業員にカードを預けるのか)
追加カードの発行枚数は、本当に各法人カードによってさまざま。
申込対象者別では、「個人事業主や法人代表者=3枚まで追加カード発行可能」・「法人=20枚まで追加カード発行可能か無制限」となっているカードが多いです。
- 3枚まで発行可能
- 20枚まで発行可能
- 無制限に発行可能
個人事業主や法人代表者が対象のカードでも、無制限に追加カードを発行できるカードもあります。
各カードの詳細をしっかり確認しておくことが大切です。
何のために持たせるのか
何名の社員にカードを持たせるべきかを決めるとき、「何のために追加カードを持たせる必要があるのか?」を考えるとわかりやすいです。
- 社内やPCで行う小口決済のため
- ETC決済のため
- 接待交際費決済のため
- 法人カードの特典を使いこなすため
経費を支払う機会が多い社員に追加カードを発行すべきなので、各従業員の業務内容から考えていくのがいいですね。
法人カードの用途や決裁権レベルを考えてみてはいかがでしょうか。
また、「会計ソフト」や「弁護士相談」などビジネス系の優待特典が使えるカードもたくさんあります。
特典を使いこなすことで経費コストを削減につながりますよ。
追加カード用の親カード、オススメ法人カードのアイデア
法人カードの空港ラウンジや優待特典の内容は、基本的に年会費にあわせて比例しています。
- 年会費が安いスタンダードな法人カード
- 特典が充実している超高級な法人カード
年会費別から2パターンのおすすめ法人カードを見てみましょう。
①年会費無料で社員用の追加カードやETCカードを用意したい
年会費無料でスタンダードな内容の法人カードが欲しいというなら、「三井住友カード ビジネスオーナーズ」と「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」がおすすめです。
- 三井住友カード ビジネスオーナーズ:年会費無料で本カードも追加カードも発行可能。
- セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード:追加カード9枚まで、年会費無料
年会費・還元率 | ||
---|---|---|
年会費 | 初年度 | 0円(税込) |
2年目以降 | 0円(税込) | |
ポイント・還元率 | 基本 | 0.50% |
上限 | 1.5% | |
追加カード・ETCカード | ||
追加カード | ◯ | |
ETCカード | ◯ | |
付帯保険 | ||
海外旅行保険 | ◯ | |
国内旅行保険 | × | |
ショッピング保険 | × | |
国際ブランド | Visa/Mastercard |
入会特典 | |
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▼新規入会キャンペーン |
その他のキャンペーン情報 | |
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年会費・還元率 | ||
---|---|---|
年会費 | 初年度 | 0円(税込) |
2年目以降 | 0円(税込) | |
ポイント・還元率 | 基本 | 0.5% |
上限 | 2.0% | |
追加カード・ETCカード | ||
追加カード | ◯ | |
ETCカード | ◯ | |
付帯保険 | ||
海外旅行保険 | - | |
国内旅行保険 | - | |
ショッピング保険 | ◯ | |
国際ブランド | AMEX |
入会特典 | |
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条件達成に応じて最大8,000円相当(1,600ポイント)をプレゼント! |
その他のキャンペーン情報 | |
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②従業員が重要なポジションの役員や接待エースの場合
接待エースには、高級カードで有名な「ラグジュアリーカード」がおすすめです。
- ラグジュアリーカードTitanium:追加カード最大4枚、年会費16,500円
- ラグジュアリーカードBLACK:追加カード最大4枚、年会費27,500円
- ラグジュアリーカードGold:追加カード最大4枚、年会費55,000円
※価格はすべて税込価格です。
ラグジュアリーカードは3券種を選択可能、いずれのランクにもプライオリティパスが付いています。
24時間365日サポートしてくれるコンシェルジュも付いており、メール対応も可能。
その他、片道のリムジン送迎つきの名店ダイニング予約サービスなど、高級ならではの特典が魅力です。
年会費は高いですが、使いこなせば余裕でペイするレベルの特典ですよ。
年会費・還元率 | ||
---|---|---|
年会費 | 初年度 | 110,000円(税込) |
2年目以降 | 110,000円(税込) | |
ポイント・還元率 | 基本 | 1.25% |
上限 | 1.25% | |
追加カード・ETCカード | ||
追加カード | ◯ | |
ETCカード | ◯ | |
付帯保険 | ||
海外旅行保険 | ◯ | |
国内旅行保険 | ◯ | |
ショッピング保険 | ◯ | |
国際ブランド | Master |
入会特典 | |
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ラグジュアリーカードはブランドの方針で、基本的に入会キャンペーンなどは実施していません。 |
その他のキャンペーン情報 | |
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▼年会費 全額返金保証 |
インビテーションなしで持てる「ブラックカード」として名実とも確かな1枚。メール対応可能なコンシェルジュを含め特典は使い切れないほど充実。通常還元率1.25%は納税時も変わらず、年間1,000万円以上使う方であればポイントだけで十分に年会費分を回収できます。
【コラム】不正利用を未然に防ぐ、社内規定を用意しよう
追加カードを発行する際に社員の不正利用を未然に防ぐ対策を考えておきましょう。
- 信頼できる役職者・経理のみに渡し良心の範囲で利用を任せる
- 領収書の提出を義務化する
- 直属への事前申告制を導入する
- 不正利用発覚に対する罰則規定を設置
- 限度額、毎月の利用明細を細かく管理し開示する
各企業によって対策はさまざまですが、上記のように具体的な内容から社内規定を設けておくことが重要です。
社外の不正利用は盗難紛失補償でカバーできますが、社内の不正利用は状況によっては刑事事件となります。
その他、追加カード(従業員・社員用カード)に関するQ&A
法人カードの追加カードに関する疑問をまとめましたので、事前に確認しておきましょう。
Q1:追加カードの申込から発行までの手続き、発行までの日数は?
A:追加カードの申込は「本カードと一緒に申し込む」と「あとから追加カードを申し込む」の2パターンあります。
どちらも「追加カードの申込書」が届くので、それに必要事項を記入して返送します。
追加カードが発行されるまでの日数は、大よそ2週間から3週間ほどです。
Q2:追加カードの限度額はカード単位で管理できる?
A:法人カードの限度額は、本カードと追加カードの限度額が合算されているカードがほとんどです。
大企業向けの法人カードになると、個別に限度額を設定できるカードもあります。
また、個人事業主や法人代表者向けのカードは、同じカード会社でもっているプライベート用カードと限度額を合算するケースもあります。
まとめ
各法人カードごとに追加カードの内容は「年会費」や「発行枚数」に違いがあります。
基本的に追加カードは何名の社員にカードを持たせたいのかを考えながら、発行枚数に注目して法人カードを選ぶことが大切です。
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